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茅ヶ崎で「輪輪シネマ」が初上映会-地域密着型シアターの設立目指す

「輪輪シネマ」を立ち上げた茅ヶ崎生まれの高林さん(右)と辻堂生まれの長谷川さん

「輪輪シネマ」を立ち上げた茅ヶ崎生まれの高林さん(右)と辻堂生まれの長谷川さん

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 茅ヶ崎に映画館を作る活動を展開中の「WAWA CINEMA(輪輪シネマ)」が12月9日・10日、第1回上映作品として「ジョン・レノン、ニューヨーク」(2010年、アメリカ)を上映する。会場は茅ヶ崎駅北口のハスキーズギャラリー(茅ヶ崎市新栄町1)。

未公開映像も収録された「ジョン・レノン、ニューヨーク」

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 同団体を立ち上げたのは、昨年8月に閉館した映画館「フジサワ中央」で映写技師兼フロアマネジャーを務めていた高林健さんと、主に窓口を担当していた長谷川文乃さん。同館閉館後それぞれの道に進むが、「映画興行への思いがあふれ」今年1月から活動を開始。高林さんは映写技師として全国で上映会を、長谷川さんは映画関係の専門学校の講座受講やミニシアターでのアルバイトなどを行いながら準備を進めてきた。「輪輪シネマ」のネーミングは、映写機のリールとよばれる2つの輪、当面行っていく移動式映画館のさまざまな場所に足を運ぶ車輪のイメージ、映画の輪などに由来する。

 当初は「湘南に映画館を」と活動していたが、「地域のカラーがあり市民活動が積極的な茅ヶ崎に場所を決めたところ、賛同や応援の声が多く寄せられた」(高林さん)。「茅ヶ崎の人は温かみがあり地元が大好き。新しいものや文化にも敏感で、この街にミニシアターのような場所がなかったことが不思議なくらい」と長谷川さん。「自分たちの映画館」というよりは「茅ヶ崎のみんなの映画館」を目指し、市内の他の自主上映団体とも連携しながら映画を盛り上げ、常設館の設置に向け活動を続けるという。

 「映画+αのエンターテインメントの提供」を掲げる同団体。会場は椅子が規則正しく並ぶ劇場ではなく、椅子席、ソファ席、座布団席などにも対応可能な同ギャラリーを選定。場内には、ジョン・レノンやビートルズの映画パンフレット、その時代に関連する書籍を展示し、ジョン・レノンが亡くなる直前までの約9年間を過ごした「70年代のニューヨーク」をイメージしたフードやドリンクも提供する。第1回上映作品に同映画を選んだのは、新作であること、上映会前日がジョンさんの命日であり妻のオノ・ヨーコさんの実家が茅ヶ崎市にあることなども関係するという。

 「趣味で上映したい映画を掛ける、というようなことはせず、あくまで経営として成り立つよう活動していく」と高林さん。長谷川さんは「今までの映画館のあり方を変え、いろいろなスタイルで映画を楽しんでもらえる空間を作りたい」と話す。

 上映時間は両日共10時~、14時~、19時~。料金は、一般・学生=1,300円、シニア=1,000円(共に1ドリンク付き)。

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