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大磯で等身大の「ココにいるケモノ」展-UAEで出会った動物モデルに

ガゼルなどの等身大の彫刻作品と、はしもとさんの愛犬「月」

ガゼルなどの等身大の彫刻作品と、はしもとさんの愛犬「月」

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 大磯の世代工房(大磯町高麗2、TEL 0463-61-9622)で12月9日より、彫刻家はしもとみおさんがUAE(アラブ首長国連邦)で出会った等身大の動物作品などを展示する「ココにいるケモノ」が開催される。

UAEで目の前にいるガゼルをスケッチするはしもとさん

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 はしもとさんは1980(昭和55)年兵庫県生まれ。もとは獣医師の道を目指していたが、1995年1月の阪神淡路大震災で被災。地震で職場や家を失った人々や安楽死させられる動物を目の当たりにし、「腕一本で人の力になる、自立ができる生き方をしなければだめだ」と痛感。被災した実家のクスノキに平然とぶら下がっていたミノムシの姿に感動したことを機に、「自分の鍛えた手と目があればできる美術で、動物たちのありのままの美しさを多くの人に伝えたい」と進路を変更し、東京造形大学美術学部、愛知県立芸術大学美術研究科に進学。在学中から全国で展示会を開いてきた。大磯での開催は、はしもとさんの恩師で彫刻家の西村浩幸さんが運営する同工房で展示を行うことで、「先生から教わったものを多くの人や次世代に伝えたい」との思いから決まった。

 同展では、はしもとさんがブログでの出会いを通じて知り合ったUAE在住の夫妻に依頼されて制作した動物約60点を展示。ガゼル・ラクダ・猫・犬・ハトなどの等身大の彫刻や小さな彫刻をメーンに、現地取材で描いたスケッチの一部を公開。作品は、はしもとさんが昨年11月から約1カ月UAEに滞在し生きている動物のスケッチを何枚も重ね、帰国後に肖像彫刻を開始したもの。「作品をなでたり触ったりするのは自由。毛触りまで立体で表現したいと思い作っている」とはしもとさん。

 これまであまり展示することのなかった制作途中の彫刻展示やライブ彫刻を予定するほか、ペットや好きな動物をモデルにする木彫りワークショップ(17日)、動物のデッサン教室(11日)、愛犬の似顔絵を制作する「いぬのえかきやさん」(18日)のほか、はしもとさんと交流のあるミュージシャン「けもの」によるジャズライブ(23日)も開く(全て要予約)。

 はしもとさんは「美術館に行くのではなく、友人の工房に遊びに行くような楽しい気持ちで来てほしい。持ち帰れるサイズの作品もあるので、プレゼントや自分の家に飾るちょっとした彫刻を見つけてもらえたら」と話す。

 開催日は12月9日~11日、16日~18日、23日~25日。開催時間は11時~17時。

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