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ノーベル化学賞受賞の吉野彰さん、藤沢からストックホルムに 10日に授賞式

ストックホルムで家族と過ごす吉野彰さん

ストックホルムで家族と過ごす吉野彰さん

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 2019年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰(あきら)さんら家族は11人が12月5日、藤沢市内の自宅からストックホルムへたち、彰さんは8日に現地で記念講演を行った。

ストックホルムの路上で写真撮影に応じる吉野彰さん

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 吉野さんは藤沢市のライフタウンに在住。勤務する川崎市の旭化成の研究所に通うため、当初は磯子区に住んでいたが、子どもが生まれたことをきっかけに41歳の時に藤沢市に引っ越してきた。

 次女の裕子さんは「土日や盆暮れがお休みという普通の父だったので、お正月は辻堂海浜公園でたこ揚げをしたり、小学生の頃には一緒に海まで歩いて江ノ島まで行ったり、夏は地引き網をしたりして過ごした」と藤沢市での暮らしぶりを話す。「父は毎週土曜のテニスが日課で、テニス仲間の近所の友人が多い。それ以外の過ごし方だと、自宅のソファの定位置でゆっくりしながらディスカバリーチャンネルを見ている。最近ではタレントの出川哲郎さんの電動バイクで充電しながら旅をする番組も好きだったようだ」と笑顔で話す。

 受賞の日の様子を聞くと「10月の第1水曜はノーベル賞のために待機しておくのがここ4~5年の吉野家の定番行事だった。旭化成から広報の担当者さんが来て、記者さんは家の外で待つ。例年はそこまでだったが、今年は旭化成本社にいた父から受賞の連絡が来て、6時45分の正式発表以後、家の電話が鳴りやまなかったのが印象的だった」と話す。その後、取材待ちをしていた記者の順番を『あみだくじ』で決めたというエピソードも。

 裕子さんに父へのメッセージを聞くと「祖父も技術者で東京大学に行き、父にも実は東大に行ってほしかったが、父はノーベル賞を取りたいから京都大学を選んだ、という話を聞いた。50年以上越しの夢がかなったことになるので、『やっと受賞できてよかったですね。おめでとうございます』とあらためて伝えたい」と笑顔を見せた。

 ノーベル賞の授賞式は10日(日本時間11日未明)、スウェーデンの首都ストックホルムで行われる。

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