鎌倉在住時代の芥川龍之介の原稿・愛用品などを公開

芥川龍之介 鎌倉の書斎にて(1917年)

芥川龍之介 鎌倉の書斎にて(1917年)

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 鎌倉文学館(鎌倉市長谷1)で9月29日より、芥川龍之介の来鎌90周年を記念して龍之介の青春時代の原稿、写真、愛用品など150点が公開される。

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 東京帝国大学卒業後、恩師の紹介で横須賀の海軍機関学校の英語の講師となった龍之介は、現在の鎌倉市由比ガ浜に下宿し、作家と教師の二重生活を送る。その後、鎌倉を離れ、再び大正7年から材木座の借家で新婚生活を始める。合わせて2年に満たない鎌倉生活だったが、「羅生門」の刊行や「蜘蛛の糸」の執筆など、多忙ながらも充実した日々を過ごした。

 今回は、「羅生門」草稿ノート、「蜘蛛の糸」原稿、友人、子供に宛てた手紙、鎌倉での芥川の写真などを公開。「旧友芥川龍之介」を執筆した井川恭宛の書簡2点は初公開となる。関連イベントとして、鎌倉ゆかりの作家藤沢周さんによる講演会や文学研究者小林恭二さんと芥川龍之介研究者、高橋龍夫さんの対談、作家、中沢けいさんによる文学講座なども開催される。

 同館広報担当の山田さんは、「友人に宛てた温かい手紙や当時の作品を通して、晩年のイメージとは大きく異なる、明るい青春時代の芥川龍之介を多くの人に見てほしい」と話している。

 観覧料は、一般=400円、小中学生=200円ほか。休館日は毎週月曜日。12月3日まで。

鎌倉文学館

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