鎌倉生涯学習センター(鎌倉市小町1)で11月12日から、写真家・ヤマモトヨウコさんが塾長・講師を務める写真教室「写心塾」が開催される。「たくさんの感性や生活経験を大切にしたい」との思いから、経歴やカメラ歴、年齢は問わない。「心で見ること、心を入れて撮ること」を学び合う場として、技術よりも内容重視の講座となっている。
ヤマモトさんは鎌倉世界遺産登録の申請写真を担当し、「アエラ」(朝日新聞社)の「現代の肖像」シリーズや「婦人画報」(アシェット婦人画報社)などの雑誌で著名人、文化人の撮影を手掛ける女性写真家。神楽坂や新橋、赤坂、浅草などの花柳界をテーマに20年以上撮り続け、「日本の美意識」を追究し、海外でも高い評価を得ている。
講座は全6回。初回は「かぐらざか女人日記」など彼女の代表作品を使いながら、さまざまな世界や表現を映像ショーとして楽しむ。回を追いながら、撮影の工夫や失敗談、プリントの苦心など技術面のほか、撮影のきっかけ、コミュニケーションの取り方、何に感動したのか、そのとき学んだことなど撮り手の内面、展覧会での人々の反応など幅広く解説する。
併せて、プリントの扱い方や写真の歴史、写真の基礎、撮影や作法についても講義。写真を見る楽しみ方も伝授し、オリジナルプリントも見せる。「写真に対する意見を直接交換できる場にしたい」(ヤマモトさん)。11月20日は野外で鎌倉の紅葉撮影会も行う。
ヤマモトさんは写真についての講義経験は豊富だが、自身が主催する連続教室はこれが初めて。自分が実際に長年実行してきたという構図や光トレーニング法、オリジナル体操まで披露。「楽しくユニークな講座を目指す」という。「先入観に捕らわれれず、自分の目でしっかり発見をしながら撮ってほしい。自分らしい写真、テーマを見つけるきっかけ作りができれば」。
全6回で各回個別参加も可能。土曜18時30分~20時30分(11月20日のみ日曜)。受講費は2万5,000円(1回4,500円)。受講は定員20人。
11月27日には、昼間の単独講座も設定。「肖像画」をテーマに、大切な人を撮るための技術指導が中心。場所は鎌倉芸術館で13時~16時。受講費は6,000円。問い合わせは写心塾(TEL 070-6655-8450、13時~21時)まで。