鎌倉の「銀の鈴ギャラリー」(鎌倉市雪ノ下3)で2月25日から、絵本「ひっこしはバスにのって」の原画展が開催される。
同書は、大好きな生まれ故郷を旅立つ少女ミミと、バスで乗り合わせた女性との交流を描いた物語で、ほのぼのとした読後感を残す作品。1月11日に刊行された。今回は、絵を担当したくぼたまなぶさんの原画を展示する。
くぼたさんは美術系大学で日本画・油彩画を学び、現在は北海道で活動している画家。2003年に個展「ニコのものがたり」終了後、COLOR WITCHという名で絵画制作、イラスト、ウェブ、フライヤーなどの平面作品を制作している。「壁にかけて見ていたくなるもの」を信条にしているという。
会場となる同ギャラリーは、「花や動物、子どもたちがすくすく育つことを願って」をテーマにした出版社・銀の鈴社に併設する建物。かつて源頼朝から実朝までの3代にわたって住居と幕府を兼ねていた大蔵幕府の跡に建つ、築80年以上を経た古民家を改装した。「同時代に生きる作家や作品との出会い、作家自身の声を聴くイベントを企画するなど、『文化発信』の場を目指している」と同社の西野大介さん。
期間中はひな祭りの時期と重なるため、会場の一部では、藤沢にも店舗がある人形店のひな人形なども同時に展示する。
「今回は、優しく、美しい原画で彩られた絵本の原画展」と西野さん。本の内容は同社ホームページから電子書籍として無料で閲覧できる。
開催時間は10時~17時。水曜定休。入場無料。3月11日まで。