![パンの表面に黄身の濃いブランド卵を塗って焼き上げたメロンパン](https://images.keizai.biz/shonan_keizai/headline/1346157353_photo.jpg)
鎌倉植木郵便局近くに小麦粉や卵、水などの素材にこだわった無添加生地のパンを焼くベーカリー「鎌倉トキワパン」(鎌倉市植木、TEL 0467-44-2450)がオープンして1カ月が過ぎた。
約26年間、大手電機メーカーや半導体メーカーで技術系会社員として勤務してきた氏森(うじもり)修さんと妻の明美さんが開いた同店。店名は明美さんの出身地(鎌倉市常盤)、「子への愛情で知られる常盤御前」にちなんで付けた。
開業のきっかけとなったのは昨年の東日本大震災。「震災の影響でスーパーの陳列棚から食べ物が消えた。そのときに理屈でなく食べることの大事さを痛感した」と氏森さん。後に参加した独立起業セミナーで、個性派小規模ベーカリーの独立開業支援を行う岡山の企業と出会い、明美さんもパン好きで趣味で焼くこともあったことから夫婦で現地研修に参加するなどして開業にこぎ着けた。
店舗面積は10.5坪。パンには北海道産小麦100%の小麦粉、氏森さん自ら仕入れに出向く伊勢原のブランド卵、山梨の湧き水から作られたミネラルウオーターを使う。「卵は生臭さがないので風味のいいカスタードクリームに仕上がる。水は国産小麦との相性が良く、生地がしっとりする」と氏森さん。クルミパンなどに使うクルミは生の状態で仕入れ、同店で渋皮を取り低温でローストするため、えぐみがないという。
主な商品は「メロンパン」(120円)、「自家炊きカスタードクリームパン」「クルミパン」「オーガニック小豆あんパン」(以上130円)、「バタール」「パンドミ」(以上390円)など。手土産にまとめ買いする利用客も多いという。
氏森さんは「メロンパンなど、子どもたちがお小遣いで買える手頃な価格に設定した。地域の子どもたちが、この店のパンを食べて大きくなってくれたらうれしい」と話す。
営業時間は10時~19時(無くなり次第終了)。木曜定休。