鎌倉市の銀の鈴ギャラリー(鎌倉市雪ノ下3)で10月12日より、「~八ヶ岳山麓の工房より~山本俊男『ペザント・アート』木工民具展」が開かれる。
ペザント・アートとは、農夫たちが丹念に彫りこんだ木工民具。日本のペザント・アートの第一人者といわれた故林二郎のまな弟子で木彫り工芸作家山本敏男さんが八ヶ岳山麓の工房で制作した作品、ペザントイス、スプーン、トレー、レリーフほか小物も多数そろえた初の企画。
木彫り工芸家の山本さんは1941年(昭和16)富山生まれ。1956(昭和31)年林二郎氏に師事。その後仏像彫刻を学び、1981(昭和56)年アトリエを構え、木彫り工芸の粋を施した家具を製作中。2008年から技の継承のため、ワークショップを始めている。
「家具は人より目立たなく主役は人。しかし、美がなくては良くない。使い勝手、安全、奥ゆかしく、美しく、楽しく、飽きないもの、素朴、何代も続くように」と山本さん。
今回の企画を「きっかけは、弊社の人間が八ヶ岳散策中、休息に入った喫茶店で椅子、テーブル、チェストなど、飾るだけでなく家具調度として機能している空気に魅了された。すぐ近くの工房と知り、見学にいき、自宅用に注文したのが始まり。根絶寸前のこの素晴らしい生活芸術を多くの人に知ってほしいと熱望してお願いした」と話すのは、同社企画部の柴崎由紀さん。
営業時間は10時~17時。水曜定休。入場無料。今月27日まで。