北鎌倉古民家ミュージアム(鎌倉市山ノ内)で現在、「百徳着物と背守り展~布にこめた祈り~」が開かれている。
百徳着物と背守りの出展総数は各30点、その他関連の作品100点。「百得着物」とは、生まれた子どもを多くの人の力で守るためと、多くの布をつなぎ合わせて仕立てた着物をいい、「背守り」とは背は身を守るのに大切だが、子どもの一つ身の着物は背縫いがないため、背後から魔物が入らないように刺しゅうなどを施したものをいう。
「背守りの収集をされている逗子在住の藍染め作家である鳴海友子さんからの話で始まった企画。背守り以外にも子どもの無事な成長を思う親の心を表現した布がいかに多かったかを、あらためて思い知らされ今回の企画に至った」と同副館長の長谷川幹晃さん。
「生まれた子どもが無事に成長することが当たり前であると思っている若い世代の方、またそれを忘れてしまっている年配の世代の方、今日のような医療環境ではない時代を思い起こしていただき、子を思う親の心をあらためて感じていただきたい」とも。
開催時間は10時~17時。入場料は大人500円ほか。2月2日まで。