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鎌倉・東慶寺で伝来蒔絵展-源氏物語をテーマとしたコーナーも

重要文化財の「初音蒔絵火取母」

重要文化財の「初音蒔絵火取母」

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 鎌倉の東慶寺・松岡宝蔵(鎌倉市山ノ内、TEL 0467-50-0460)で現在、「第5回東慶寺伝来蒔絵展」が開かれている。

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 蒔絵18点、書画4点、展示解説・写真パネル4点の同展。目玉は、六花形で胴張のある器の内に金銅製六花形で三脚をつけた薫炉を入れ、火屋を載せた火取母(ひとりも)である室町時代の「初音蒔絵火取母」(重要文化財)。江戸時代の、八角形で印籠蓋造の貝桶である「海浦(かいぶ)蒔絵貝桶(かいおけ)」や東慶寺の住持の瑞山法祥尼の死去につき、北条家より東慶寺蔭凉軒主と瑞山の侍者に通知した北条氏じかの印判状などを展示する。

 東慶寺二十世住職・天秀尼の愛用品を中心に、歴代尼僧所伝の調度品六十余点から成る「東慶寺伝来蒔絵」は、桃山時代から江戸初期を代表する蒔絵の作品群として知られている。同展では、幾多の天災や戦乱の時代をくぐり抜け、東慶寺に今に伝わる蒔絵調度品の数々を紹介する。特に今回は、同寺所蔵の重要文化財「初音蒔絵火取母」にちなみ、源氏物語『初音』の巻をテーマとしたコーナーを設けた。

 同寺の福田敦子さんは「源氏物語は言わずと知れた王朝文学の頂点を極める作品であり、時を越え現代に至ってもなお、文学・芸術・工芸といったさまざまな分野に深い影響を与え続けている。気品のある蒔絵の数々と共に、ぜひ源氏物語の世界観を楽しんでいただきたい。普段は蒔絵についてなじみのない方にも、興味を持っていただくきっかけの一助になれば」と話す。

 営業時間は9時30分~15時30分。入館料500円(入山料別途)。月曜休館(祝日は開館)。2月1日まで。

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