鎌倉文学館(鎌倉市長谷1)で現在、「愛は言葉だ!文豪のハートにふれるバレンタイン」が開かれている。
今年で5年目の同イベント。同館収蔵資料から、「バレンタイン特別展示」として夏目漱石、太宰治、与謝野晶子ら文豪の愛や恋、お菓子にまつわる作品を、原稿や著書、パネルで紹介する。「文豪の愛の言葉おみくじ」では、12人の文学者の愛の言葉を小説、エッセー、ラブレターなどから選ぶ。また、武者小路実篤記念館で毎年売り切れるという人気商品「実篤チョコ」を個数限定で特別販売。さらに今年は、「ビブリア古書堂の事件手帖(てちょう)」シリーズ作者の三上延さんの展示コーナーを初めて設け、昨年12月に刊行されたばかりの6巻の創作メモを初公開する。
「バレンタイン特別展示」では、与謝野晶子が、最愛の夫寛を亡くした悲しみや寂しさを詠んだ歌の草稿「花の氷」や、武者小路実篤の色紙、甘いものが大好きだった芥川龍之介のエッセー「しるこ」の原稿、「いのち短し、恋せよ乙女」の詩で知られる歌人の吉井勇が詠んだ恋とチョコレートの歌などの作品が並んでいる。
同館の学芸員・司書の斎木菜津美さんは「毎年恒例となり、パートナーと訪れるのを楽しみにしてくださる方もいる。昨年ご覧になった方にも、初めていらした方にも楽しんでいただけるよう、すてきな愛の言葉を用意してお待ちしている。みなさんにうっとりしていただけたらうれしい」と話す。
期間中の土曜・日曜・祝日の13時からは「文豪の愛にまつわるギャラリートーク」として、文豪の愛にまつわる作品のエピソードを同館学芸員が話す企画も(10分程度)。
開館時間は9時~16時30分。月曜休館。入場料は一般300円ほか。2月15日まで。