新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2)が2月10日、初の図鑑「江の島むせきつい海岸どうぶつ図鑑」を発売する。
えのすい海のずかん「江の島むせきつい海岸どうぶつ図鑑」の表紙
同館は1987(昭和62)年から5年ごとに、江の島周辺の海岸で無脊椎動物の種類や密度を調べ記録してきた。同図鑑は、その調査記録を基に制作した。
図鑑には、カニ、ヒトデ、フジツボ、ゴカイなど海岸で見られる無脊椎動物を収録。動物の見方や見分け方、観察のポイント、江の島の環境変化についても紹介している。体裁は128ページで、掲載動物は253種。
担当した北嶋円さんは「35年以上にわたる調査を通じて、江の島の生物の変化や面白さを多くの人に知ってもらいたいと思い、図鑑を制作した」と話す。「これまで5年ごとに8回、調査を行い、生物が江の島の環境変化を示す証拠になっている。子どもから大人まで楽しめるよう、タイトルにはひらがなを入れ、種名は日本語表記のみとした。ヒトデやカニだけでなく、意外な生物を見つける楽しさも味わってもらえたら」とも。
価格は1,430円。当日11時から同館メインショップで販売する。一般書店や通販の予定はない。
発売に先駆け、2月7日の閉館後に「出版記念スペシャルトークショー」を開催する。会場は相模湾ゾーンの相模湾大水槽前。調査に携わった同館スタッフや研究者が登壇し、調査の裏話や図鑑制作のエピソードを紹介。参加者と図鑑購入客先着300人にオリジナルしおりを配布する。開催時間は17時45分~20時。チケットは、大人=4,000円、小中高校生=2,500円(小学生以上対象・中学生以下は保護者同伴が必要)。図鑑付き。ウェブサイトで申し込みを受け付けている。