松任谷由実さんやサザンオールスターズの楽曲にも登場する、茅ヶ崎シーサイドのシンボル「ゴッデス」茅ヶ崎本店が9月23日から、建て替えのため来年4月末まで一時閉店する。
同店は、サーフボードやスノーボード、ウエットスーツなどの製造・輸入・卸し販売業を営む「ゴッデスインターナショナル」が経営するサーフショップの本店。約200坪の敷地に建つ白い2階建ての店舗も、築約42年の老朽化に伴い、建て替えを余儀なくされた。
「ユーミンがかわいがってくれ、サザンの歌のフレーズにも使ってくれた当店」と話すゴッデスの鈴木社長は、現在66歳ながらもコンペティターとして活躍するほか、「サーフ&ピース」を合言葉に世界の平和をサーファーのネットワークから呼びかけるレジェンドサーファーズクラブの活動も行なっている。「親に反対されながらも始めたサーフィン。『誰よりも先にやりたい』との気持ちから、自分で見よう見まねでサーフボードを作った」と、最初にベニヤ板で作ったサーフボードの写真を見ながら当時を振り返る。「小さい作業場で始めたサーフボード作りから、気がつけばこのような店を展開するまでになっていた」。
現在、同店ではサーフボードやウエア類をはじめとする商品や什器、備品、2階店舗に備え付けられた厨房機器まで、店舗に備え付けられた全てのものを販売する「茅ヶ崎店閉店感謝祭セール」を23日まで開催している。通常価格より40%~50%割引きで販売しているものが多く、備品などは交渉によりかなり安く手に入れることができる。
来年4月末にオープン予定の新茅ヶ崎本店は、1階にサーフショップ、2・3階がリゾート型の住居スペースを備えたL字型の3階建て。サーフボードなどのハードギアの販売はもちろん、新店舗ではウエア類の取り扱いを今まで以上に拡大し、女性の水着も取り扱うほか、女性専用のパウダールームやシャワールームを設け、女性にも優しい店作りを目指す予定。
鈴木社長と30年近くの親交がある、新橋の焼き鳥店「鳥九」経営の糸賀さんは「以前はサーフィンを楽しんでいたが、仕事の関係上、ブランクがあった自分に気軽に海へ入ることを呼びかけてくれた鈴木さんの一声で、再びサーフィンを始め、昨年はついに東京から茅ヶ崎に引越して来てしまった。ゴッデス茅ヶ崎店の歴史を見てきたが、昨日のことのように懐かしく思う。白い思い出の詰まった建物がなくなるのは少し寂しいが、また新たな茅ヶ崎のシンボルができれば」と新店のオープンに期待を寄せる。
茅ヶ崎本店の営業時間は、9時~19時。茅ヶ崎・一中通りと鉄砲通の交差点近くに10月4日、仮店舗(茅ヶ崎市東海岸北2)がオープンする。営業時間は10時~18時。