神奈川県立近代美術館鎌倉館(鎌倉市雪ノ下2、TEL 0467-22-5000)で現在、日本画家「岡村桂三郎展」が開催されている。
現在展示中の作品「獅子08-1」が、今月20日に「第4回東山魁夷記念 日経日本画大賞」を受賞。そのほか近代から最新作まで20点を展示している。
岡村さんの作品は、板のパネルを一度焼き、その上に岩彩という顔料で描いて表面を削るなど、従来の日本画のイメージとは異なる作風が特徴。屏風仕立ての板に、鳥や象、龍などを描く。今回の展示では、作家の意図により屏風を直に床置きするなどインスタレーション色が強く、展示方法に趣向を凝らした。11月1日には岡村さんによるアーティストトークを、11月15日には担当学芸員によるギャラリーツアーを開催する。
担当学芸員の橋さんは「岡村さんは、日本画界では第一線を行く中堅の作家。ここ10年くらいの活躍は特に目覚ましい。さらに飛躍してほしいという願い込め企画した。展示中の受賞には驚いたが、大変うれしい。流行を追わない、非常に作家らしい作家。歴史に残る作家だと思う。ぜひ実物を見に来てほしい」と話す。
11月1日から別会場で同賞入選作の展示を行うが、「獅子08-1」は同24日まで同館で展示する。開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。