古都を撮り続けて30年-写真家・原田寛さん、鎌倉・建長寺で作品展

建長寺法堂での開山忌。本堂から開山・蘭渓道隆の坐像が法堂に移され荘厳な雰囲気に包まれる。

建長寺法堂での開山忌。本堂から開山・蘭渓道隆の坐像が法堂に移され荘厳な雰囲気に包まれる。

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 北鎌倉・建長寺(鎌倉市山ノ内8、TEL 0467-22-0981)で10月17日から、原田寛さんの写真展「開山忌」が開催される。

揺らめく炎が印象的な「昭堂寸景」。昭堂は一般非公開の西来庵にある。

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 日本全国の社寺や歴史ある町並みを中心に撮影を続け、鎌倉の歴史と文化・自然の撮影をライフワークとする原田さんの写真家歴は約30年。同寺の宝物や行事の全撮影を行うほか、鎌倉市観光協会発行のカレンダーをはじめ、ポスター、カメラ専門誌、旅行情報誌などに写真を寄稿。鎌倉風景写真講座を主宰するとともに、鎌倉市観光協会理事も務める。

 同展は、今年8月23日・24日に開山僧・蘭渓道隆の追善供養のために行われた「開山忌」の模様を38点の写真で展示するもの。原田さんが開催する同寺での写真展は、2004年の「創建750年法要回顧展」、昨年の「大根鉢」に続いて3回目。開山僧・蘭渓道隆を追善供養する「開山忌」は、三門楼上で行われる羅漢講式や早朝の献粥など一般拝観者の目に触れることのない部分が多く、「寺によって異なる開山忌はとても重要な日であり、建長寺を象徴的に取り上げるのにふさわしいテーマ」(原田さん)と開催を決めた。

 会場となるのは、1814年に建てられ重要文化財にも指定されている法堂(はっとう)。釘を打つことができないため、木材や枝などを用いて作品を展示するという。「『開山忌』に写真という形で触れることで、代々の先人を尊敬する禅宗の教えを知ってほしい」と原田さん。「法要の中から日本の伝統文化、色や形、デザインなどの意匠も感じてもらえたら」とも。

 開催時間は9時~16時。入場無料(別途拝観料300円)。10月23日・24日は休み。11月3日まで。

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