日本大学生物資源科学部博物館(藤沢市亀井野)で現在、藤沢で産出されたナウマンゾウの化石などを展示する「藤沢にナウマンゾウがいた!」展が開催されている。
藤沢市制施行70周年を記念して開かれた同展。普段、「生命の星・地球博物館」(小田原市入生田)が所蔵している化石が一時的に藤沢に戻ってきた。
約13年前の藤沢市域の地層から産出されたナウマンゾウの化石。1975(昭和50)年と1980(昭和55)年、藤沢市渡内天岳院下(テンガクインシタ)で行われた2度の地質調査で、「胴体の骨」「脊椎(せきつい)」「肋骨(ろっこつ)」「肩甲骨(けんこうこつ」」などを発掘。1976(昭和51)年には、藤沢・白旗の工事現場の残土から、「左下顎(あご)の臼歯」も見つかった。
当時の地球は温暖期で水位が高く、藤沢周辺は海の中だったという。会場では、化石のレプリカを使って発掘された様子を再現しているほか、等身大のナウマンゾウのプリント、当時の海域に生息していた貝類の化石なども展示している。
「私たちはあたかも地球は人のためのものと考えがちだが、本来は全生物も含めたみんなのもの。これらの化石から、皆さんがそれぞれ生物進化や地球の営みのダイナミックさなどを感じ取ってほしい」と同館の田中さん。
開館時間は10時~16時。入場無料。1月29日まで。