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原発から海を守る人々の姿を描く「祝の島」、藤沢のNPOが上映会開催

島のイラストは絵本作家の西村繁男さんが手掛けた

島のイラストは絵本作家の西村繁男さんが手掛けた

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 原発建設計画に29年間反対し続ける、瀬戸内海に位置する祝島(いわいしま)の人々を描いたドキュメンタリー映画「祝(ほうり)の島」が6月12日、藤沢市労働会館(藤沢市本町1)で上映される。

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 ドキュメンタリー作家・纐纈(はなぶさ)あやさんのデビュー作として昨年6月に公開された同作品。1982(昭和57)年、山口県熊毛郡上関町祝島に持ち上がった上関原発建設計画に揺れる島の人々の暮らしを約2年間記録し、小規模公開ながら高い評価を受けた。

 上映会を企画したのは、県内や都内でダイビングスクールを運営するテクニカパパラギダイビングスクールが1999年に設立したNPO法人「パパラギ海と自然の教室」(南藤沢)。日頃から講演会やシューケリングツアーなどの開催を通じて海と自然の大切さを伝える活動を行う同NPO。その取り組みの中で、「子孫のためにきれいな海と安心して暮らせる環境を残したい」と原発建設に反対する人々の姿を描いた同作品に出合い、「本気で海を守ろうとしている島の人々の応援に少しでもつながれば」と連続上映会を企画。今年2月から藤沢・八重洲(中央区)・葉山・茅ヶ崎のダイビングショップなどで上映会を開き、満員御礼が続いていた。同NPO代表理事の武本匡弘さんらが現地の海に潜って撮影した海中映像のスライド上映も行う。

 「東日本大震災の発生前から上映してきたが、涙あり、笑いありの映画の終了後には、いつも目を真っ赤にした人がいる。特に震災後は、上映会に参加した方の真剣さが伝わってくる」と武本さん。映画を見た人が自ら上映会を主催し広めたいとの申し出があり、そこから数カ所以上の新しい上映会が生まれているという。

 武本さんは「この映画は、どんなにつらいことがあっても人間は明るくたくましく生きられるということを教えてくれる。それができるのは、海や自然と真摯(しんし)に向き合って生きている人たちだからこそ。ぜひ大切な人と一緒に見てほしい」と話す。

 開場は13時30分。上映開始は14時。観賞料は一般1,500円。

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