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茅ヶ崎の牛舎にオーダーメードの自転車店-プロダクトデザイナーが開業

牛舎を利用した「秘密基地」のような店内に多彩なパーツが並ぶ

牛舎を利用した「秘密基地」のような店内に多彩なパーツが並ぶ

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 茅ヶ崎北部の牛舎に6月8日、「見たことのない自転車」をオーダーメードで作る店「Cycle Boy」(茅ヶ崎市甘沼、TEL 0467-67-6494)が移転オープンした。

緑豊かな茅ヶ崎市北部に残る牛舎が店舗

 店主の谷信雪さんは1962(昭和37)年東京生まれのプロダクトデザイナー。都内の高等専門学校で製品デザインを学んだ後、シャープに入社。総合デザイン本部に勤務し、ラジカセをはじめとする電化製品のアドバンスデザイン(1年後など少し先を見越したデザイン)を手掛けるが、かねてより、「量産したものが売れる時代から個々のライフスタイルを大切にする時代に変わる」と考え、1994年に自転車店オーナーに転身した。

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 「店名は、埼玉県で自転車店を営んでいた父の店の名前を継いだ」と谷さん。「ハンディキャップのある人に無償で自転車を作るような職人かたぎの父親で、もうからないから自転車屋にだけはなるまいと思っていたが、気付けば自転車を通じて多様なニーズに応えることをなりわいにしていた」という。

 店舗は、幹線道路から細い脇道を進んだ先にある「秘密基地」のような牛舎。移転前は、海に近く人通りも多い鉄砲通沿いの店舗で営業していたが、「自分を鎖国するように、多すぎる情報を遮断したい」と考えるようになった矢先、知人に誘われ今回の移転に踏み切った。

 店舗面積は約90平方メートル。牛舎内部に敷かれていた土を除去し、牛フンなどの汚れが付いた柱を磨き上げ、ロフトや陳列棚などを自作。約1カ月半かけて改装した。

 自転車は、依頼主が抱く大まかなイメージを、コミュニケーションをとりながら「依頼主と自分が同じ景色を見られるようなワード」に置き換え、それに見合うフレームやパーツを組み合わせて創り上げる。パーツには、オランダやイギリスの革製サドル、アメリカ製のカゴなどのほか、デッドストックのビンテージパーツなども使用。タイヤやブレーキワイヤなど、イメージ通りのパーツがない場合にはメーカーに特注することもある。

 費用は、既成の車体を用いるセミオーダー=8万円~15万円、オリジナル車体のフルオーダー=30万円~。納期は約1カ月。地方発送にも対応し、湘南エリアとそれ以外の受注比率は半々で、受注の約8割は「自分に合った、普段使いのママチャリをオーダーする女性」という。

 谷さんは「日頃使うものほど、自分に合ったものなら毎日が楽しくなる。一緒に作った自転車をいつまでも大切に乗って、たくさんの思い出を作ってもらえたら」と話す。

 営業時間は11時~18時。日曜・月曜定休。不在の場合もあるため来店前の予約を勧める。

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