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鎌倉で「日本の『いろ』展」-漆や竹など用いた現代工芸作品を展示

太田さんが手掛けたスピーカー「櫛音/漆」。幅は約67センチ、口径は7センチフルレンジ

太田さんが手掛けたスピーカー「櫛音/漆」。幅は約67センチ、口径は7センチフルレンジ

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 鎌倉の「GALLERY B」(鎌倉市雪ノ下1、TEL 0467-61-3756)で現在、日本の現代工芸作品を紹介する「日本の『いろ』展 2011」が開催されている。

中川岳二さんの木工作品「江戸町火消し」

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 在フィンランド大使館後援の下、日本とフィンランドとの技術デザイン交流を目的に、昨年ヘルシンキで開かれた展示会に新メンバーを加えて開く同展。前年も参加した太田邦宏さんが代表を務める「orihinuk(オリヒナック)」(大町5)が今年、横浜から鎌倉へ移転したことを機に「展示会の趣旨にふさわしい鎌倉」での開催を企画。同社はデザイン設計から製作までを行う家具メーカー。

 両国の結び付きについて、「木に対する感性が似ており、簡素に品良く暮らそうとするフィンランドの町や人には、かつての日本の暮らし方と通じるところがある」と太田さん。海外のライフスタイルが浸透し自国文化への関心が薄れつつある昨今、「誇りである高品質な日本らしさが失われつつある」と感じたという。展示タイトルを「色」ではなく「いろ」としたのは、幅広い解釈が可能なため。

 参加メンバーは、朱と黒が織りなすパターンが美しい根来(ねごろ)の器を製作する十時啓悦(とときあきよし)さん(武蔵野美術大学教授)、友禅染に用いられるのり筒を使って板ガラスに絵付けする沖知江子さん(ガラス作家)、樹木独特の色や木目を生かした寄せ木・木象眼という技法で作品作りに取り組む中川岳二さんら7組。太田さんは日本の簪(かんざし)からデザインしたスピーカー「櫛音(カンザシ)」を出展。漆と竹の2種があり、漆のスピーカーは音域の幅広くなる発見があったという。

 太田さんは「自然の美や伝統の技、素材の可能性を大切にしながら生活を豊かにするものを作り続けていくことで、将来性のある日本の姿を探っていけたら。これで終わることなく、継続的に国際交流を図りたい」と話す。

 開催時間は11時~18時(最終日は16時まで)。入場無料。12月12日まで。

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