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北鎌倉の古民家で「おひなさま展」-日本最古のひな人形のレプリカも

江戸時代から明治・昭和までの段飾りひな人形と現代作家のつるしびな

江戸時代から明治・昭和までの段飾りひな人形と現代作家のつるしびな

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 北鎌倉古民家ミュージアム(鎌倉市山ノ内、TEL 0467-25-5641)で現在、江戸期の古びなやひな道具などを展示する企画展「おひなさま」が開催されている。

鎌倉で出土した男女一対の木製小座像のレプリカ

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 2003年の初開催から今年で10回目を迎える同展。展示品は、20年以上かけて収集してきた同館の所蔵品。1989年、鎌倉時代後期の町屋の遺跡(雪ノ下)で日本最古のひな人形と思われる木製の小座像(市教委所蔵)が出土。本来は古陶磁を収蔵する美術館だったが、この出土を機にひな人形の収集を開始。同館副館長の長谷川幹晃さんは「あるテレビ番組に立ちびなの鑑定を依頼するために出演したことで、全国からさまざまな情報が寄せられ所蔵品が充実していった」と振り返る。

 会期中、京都で1866(慶応2)年に作られた希少価値の高い「一刀彫ひな飾り」のほか、江戸時代の公家の装束を忠実に再現した「有職(ゆうそく)びな」、宝暦期に人気を博した後に急速に衰退したために現存数が極めて少ない「次郎左衛門びな」、やや大型でアルカイックスマイルをたたえる「享保びな」など100点以上を展示。「鎌倉らしさ」を取り入れ、源氏の白旗、平家の赤旗にちなんだ「源平つるしびな」を天井からつるすほか、今年は地元作家が手掛けた作品も各所に展示する。

 「人形飾りをはじめ、現代では古くから行われてきた風習が衰退していく傾向にあるが、この展示を機に日本の伝統文化を見直していただければ」と長谷川さん。「この時期は、北鎌倉の寺社や飲食・雑貨店70軒以上でもつるし飾りが見られるので、ぜひ足を運んでほしい」とも。

 開館時間は10時~17時。入館料は一般500円。月曜休館。4月8日まで。毎月第1・第2木曜午後には同館で「つるし飾り教室」も開く。

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