鎌倉に日本支社を構えるパタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナードさん著書の日本語版「社員をサーフィンに行かせよう-パタゴニア創業者の経営論」(1,890円)が3月1日、東洋経済新報社から出版された。
イヴォン・シュイナードさんは、クライマー、サーファー、カヤッカー、スキーヤー、鍛冶職人と多才な面を持つ企業家であり環境活動家で、同著書は同社の創業者でオーナーでもある自身の人生と、車のトランクに手製のピトンを積み込んで旅先で売り始めたビジネスの原点から現在までを綴ったもの。「環境保護」というミッションを掲げる一方で社員が楽しく働ける企業「パタゴニア」を世界的なビジネスに育てあげるなかで自身が導き出した基本理念などがまとめられている。原題は、2005年に全米で発売された「let my people go surfing」で、全米のテレビや雑誌に取り上げられ、「Amzom.com」では2カ月間にわたり自叙伝部門で売り上げトップ15位内、ビジネスブック部門で売り上げ25位内をキープした実績がある。
日本語版出版にあたり著者イヴォン.シュイナードさんは「仲間のためにギアを作ることで事業を始めたアルピニストの私が、自身を『ビジネスマン』と意識するようになって以来、ビジネスとは一体誰に対して責任があるのかということに悩み、それが株主にでも、顧客にでも、あるいは社員にでもなく、ビジネスは根本的に資源元に対して責任があり、『健康な地球がなければ株主も、顧客も、社員も存在しない』ということに達した」と話している。