平塚市美術館(平塚市西八幡1、TEL0463-35-2111)で10月11日から、「横山大観の富士展」が開催される。
生涯にわたり富士山の作品を数多く描いたことで知られ、その数2,000点以上ともいわれる日本画家・横山大観の初期から晩年に至るまで、大観の描いた富士など作品54点を一堂に集め、その画業を振り返る。
横山大観は明治元(1868)年生まれ、昭和33(1958)年没。明治22(1889)年東京美術学校に開校とともに入学し、岡倉天心や橋本雅邦らの指導を受けた。日本画の革新に取り組み、近代日本画の成立と発展に多大な影響を与えたといわれる。
同館学芸員の江口恒明さんは、「横山大観がほかの日本画家へ与えた影響は非常に大きく、近代の美術を対象とする美術館としては、展覧会で取り上げる価値のある作家のひとりと考えている。また、元々平塚市美術館は横山大観の富士の作品を所蔵していたというのも、今回の展覧会を開催したきっかけの一つ」と話す。
「関連事業として美術館ロビーにて『写真展 平塚からみる富士山』を開催。市民をはじめ一般の方々が平塚市内で撮影された富士山の写真を展示する。平塚市は『関東の富士見百景』に7地点が選ばれるなど、富士山となじみの深い土地でもある。横山大観や近代日本画を愛好する方だけでなく、富士山が好きな方にもぜひお楽しみ頂きたい」とも。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(ただし10月13日、11月3日、11月24日は開館、10月14日、11月4日休館)。入館料は一般900円ほか。11月24日まで。