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鎌倉の中心地に初の有料トイレ 外国人観光客にも対応、女性パウダールームも

女性用パウダールーム。個室とは壁で区切られ落ち着いた雰囲気

女性用パウダールーム。個室とは壁で区切られ落ち着いた雰囲気

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 鎌倉の若宮大路沿いに完工した複合ビル「M'sArk KAMAKURA」(鎌倉市雪ノ下1)に4月8日、市内中心部では初の有料トイレがオープンした。

右側の硬貨投入口に100円を入れるとゲートが開く。手前右手には大型ビジョンや6カ国語対応タブレット、自販機などを設置した

 運営するのは同ビルのオーナーである創作そばと懐石料理の「鎌倉 峰本」。会長の長戸芳郎さんは「自分が海外旅行に出掛けるたびにいつも困るのはトイレなので、日本を訪れる外国人もトイレに困っているはず。鎌倉は観光客の数に対してトイレの数がとても少なく、気持ち良く使えるトイレも数えるほど。長い間ここで商売をさせていただいてきた恩返しのつもりで作った」と話す。

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 トイレは同ビルの2階にあり面積は129平方メートル。駅の自動改札タイプのゲートが設置されており、100円硬貨を投入して通過する。

 女性用には個室のほかに専用のパウダールームを設置した。大きな鏡の前に椅子が並ぶゆったりとしたスペースが特徴。男性トイレの小便器には省水、消臭、汚れが付きにくいなどの効果があり注目されている最新式の「無水トイレ」を設置した。 

 各便器の横には外国語で使用方法を掲示しているほか、男女全ての個室にベビーチェアーも完備した。

 子ども連れや体の不自由な人のための多目的トイレも設置。手伝いが必要な場合は常駐するスタッフが対応する。

 長戸さんは「常に清潔で気持ちが良い、鎌倉で一番きれいなトイレを目指した。設備だけでなく重要なのはスタッフだが、誇りを持って仕事をしてくださる人が集まってくれた」と話す。スタッフは白とブルーを基調とした明るくさわやかな印象で機能的なユニホームを着用する。

 ゲート前のホールには6カ国語対応の情報検索用タブレットを設置。壁面の大型ビジョンでは鎌倉の四季の風景を映し出すなど観光情報を発信する。海外ではすでに普及しているフリーWifiも完備した。

 同ビルが建つ場所は鶴岡八幡宮の前で鎌倉時代には北条得宗の屋敷があったとされ、かつては将軍御所も築かれた場所だという。今回の建設時の調査で遺構が発掘されたため、1階の床の一部を透明にして見学できるよう工夫した。

 長戸さんは「もちろん維持費の足しになる程度の料金だが、払ってでも使う価値のあるトイレができたと思う。最新式なので日本の技術力の高さを知ってもらうきっかけにもなる。ビルのグランドオープンはまだ先だが一足先にトイレをオープンしたので、まずは気軽に利用していただければ」と呼び掛ける。

 利用時間は10時~17時。使用料100円。