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鎌倉の家族経営100円ショップ「ペリー」、惜しまれつつ来年1月末閉店へ

入り口に掲示された閉店の告知。感謝の気持ちがこもった文面に足を止める人も多い

入り口に掲示された閉店の告知。感謝の気持ちがこもった文面に足を止める人も多い

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 鎌倉の家族経営の100円ショップ「ペリー」(鎌倉市御成町)が来年1月31日、17年間の営業に幕を下ろす。

店主の牛山さん。「横須賀在住なので店名は黒船のペリーからと思われることもあるが、実は飼っていた犬の名前なんだよ」と笑う

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 同店は雑貨問屋で働いていた牛山高光さんが1999年に取引先の店舗を引き継いで開いた。「金を貸して回収できないよりも自分でやればリスクが小さいと考え、初めて小売りに挑戦した」という。最初はファンシー雑貨を扱っていたが、当時100円ショップが人気だというニュースを見て業態転換した。

 順調に売り上げを伸ばすと大手チェーンからグループに入らないかと誘いを受けたが、「入るのは簡単だが、自分の好きなようにできなければ楽しくないから」と断った。スタッフからの新商品の仕入れの提案にも反対したことはなく「並べてみなければ分からない。もし売れなかったら仕入れをやめればいいだけ」というスタンスでやってきた。

 その結果ほかの店にはない品ぞろえとなり、わざわざ遠くから足を運ぶ客も多いという。閉店の告知をすると「『これからこの商品はどこで買ったらいいのか』と言われることもあり申し訳ない気持ちでいっぱい。チェーン店には置いていない商品も多いだけに自分の責任のように感じる」と牛山さん。

 閉店の理由については「身の丈で何とかやってきたが、時代の流れには逆らえなかった。大量仕入れ大量販売の大手に個人の店では太刀打ちできず悔しい」と話す。

 新しい店が増えて観光客にも人気の御成通りにあり、「おじいさんとおばあさんがレジを打っている100円ショップ」として話題にもなったこともある。

 同店を利用している市内在住の船山直子さんは「子どもたちには『お手伝いできて偉いね』、私には『今が一番かわいいころだけど一番大変な時期よね』と声を掛けてくださり、昔ながらの会話のある店で大好きだった。とても残念」と振り返る。

 12月から閉店セールとして「対象外」表示のある商品を除き全て98円(税込み)で販売している。

 牛山さんは「鎌倉で過ごした日々は楽しかった。いいお客さんばかりで今では皆さん親戚のよう。だから『やめないで』と言われるのが一番切ない。ただ年も年なので、1月末までがんばったらゆっくりするつもり」と話す。

 営業時間は10時~19時。1月1~3日休業。

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