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辻堂の「中華そばとんほう」閉店へ 惜しまれつつ50年の歴史に幕

「中華そばとんほう」を背に立つ2代目の吉澤年也さん

「中華そばとんほう」を背に立つ2代目の吉澤年也さん

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 辻堂駅で50年の長きにわたり親しまれた町中華の店「中華そばとんほう」(藤沢市辻堂元町5)が12月で閉店する。

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 「駅から離れている立地なので、開店当初から出前が中心の営業。当時は珍しかった」と振り返るのは2代目として切り盛りをしている吉澤年也さん。

 「とんほう」は辻堂駅から少し離れた東町の交差点で1968(昭和43)年から営業してきた老舗ラーメン店。同じ辻堂のプチモール商店会にある「東豊(とんほう)」(辻堂東海岸3)は吉澤さんの父が興した創業の地。開業して3年間営業した後、店を弟に譲って現在の地に「兄弟店」を開いたという。

 「いわゆる町中華としてのオーソドックスな店」と吉澤さん。ハンバーグから豚骨ラーメンまでお客さんのニーズに応えてさまざまなメニューを増やしたが、一番人気はやはり定番の「ラーメン」。開店当初は1杯250円で提供していたが、その後、増税や景気の揺れ動きを経て、今でも1杯450円で提供している。

 「地元の人の出前や職人さんが足を向ける地元の食堂という立ち位置。飽きのこないラーメンを看板にしていたが、ここ10年は急激に外食の選択肢が増えて客足が鈍っていた。一緒に切り盛りする両親の体力が年々落ちていったが、出前が中心なので1人での営業は難しく、従業員を雇うことも検討したが、結局この50年の節目に閉店を決めた」と話す。閉店後の跡地活用などは特に決まっていないという。

 営業時間は11時~19時。金曜定休。最終営業日は12月30日で、通常営業と同じく19時までを予定。

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