藤沢市の夏のイベント「藤沢宿・遊行の盆」の公式ユーチューブチャンネルが7月7日に開設され、定期的な動画配信が始まった。
遊行の盆は、藤沢市の夏の風物詩。仏教の一派「時宗」の総本山である遊行寺が「日本全国の盆踊りのルーツである」という伝承を元に、時宗の特徴である踊り念仏をモチーフにした藤沢の新しい盆踊り「遊行おどり」などを市民や有志団体で踊る。
藤沢は盆踊りのゆかりの地という地域資源を市内外に広く周知するために2005(平成17)年から開催を続けていたが、新型コロナウイルスの影響で今年の開催は5月の時点で中止が発表されていた。
主催者の藤沢宿・遊行の盆実行委員会の企画担当者、三浦悠介さんは「東京オリンピックも延期が発表され、市や実行委員会としても開催の道を模索したが、感染拡大の懸念から中止を判断した。しかしその代替えとなるような新たな企画を実行委員会内で検討し、公式ユーチューブチャンネルの開設を発想した」と話す。
同チャンネルでは毎週火曜と金曜に新たな映像を更新。過去14回の名場面や、踊りの練習用の動画、時宗の開祖である一遍上人の歴史をひもといた映像など、過去に実行委員会や有志が作成した映像を総まとめで見られるという。
三浦さんは「さらに今年は地元のケーブルテレビ局J:COM湘南の協力で過去の軌跡をたどる特別記念番組も放映する。コロナの影響で集まって踊ることはできないが、各自それぞれの場所で思い思いに遊行の盆を楽しんでほしい」と呼び掛ける。
特別記念番組の放映は、8月1日=21時~、2日=17時~、15日=19時~。いずれも同じ内容。放映内容の一部は後日ユーチューブチャンネルでも配信する。