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「えのすい」が江の島の海から新種クラゲ発見 生体展示も

新種と判明した「ワタボウシクラゲ」の生体

新種と判明した「ワタボウシクラゲ」の生体

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 新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2、TEL 0466-29-9960)で現在、藤沢市江の島で採集され新種と判明したクラゲが展示がされている。

えのすいが発見し、新種と判明した「ワタボウシクラゲ」

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 地先の相模湾で見られる生物の調査を継続して行ってきた同館。展示飼育部の山本岳さんと黒潮生物研究所(高知県)の研究員・戸篠祥(としのしょう)さんが、2018年から2020年にかけて江の島で採集したクラゲ31個体の標本を基に詳細な形態観察とDNA分析を行い分類学的に精査したところ、傘の大きさや形状、内傘にある角状突起などの組み合わせや塩基配列の違いから、新種であることがわかったという。

 山本さんは「今回、ヒドロ虫綱 花クラゲ目 ウラシマクラゲ科のTiaricodon(ティアリコドン)属の仲間としては1902年以来・119年ぶりの新種報告になる。学名をTiaricodon orientalis(ティアリコドン・オリエンタリス)、和名をワタボウシクラゲと命名した。新江ノ島水族館では江の島周辺海域のクラゲ相の調査を行い、江の島に出現するクラゲ類を明らかにしてきたが、その努力が実を結び、えのすい史上初の新種を見つけることができた。新種・ワタボウシクラゲは、水族館内のクラゲサイエンスで5月31日から展示を開始する」と話す。

 ワタボウシクラゲは傘の直径が1cm程の小型種。傘は丸く透明で、生殖巣の上部には本種の特徴である赤いバンドがある。触手は4本あり、泳ぐときは縮め、リラックスしている時はだらーんと伸ばすという。同館での生体展示は、生体が消滅するまで行う。

 観覧・観察は自由。水族館の営業時間は9時~17時(最終入場は16時)。入場料は、大人=2,500円、高校生=1,700円、中学生・小学生=1,200円、幼児(3歳以上)=800円。

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