片瀬こま保存会が主催する手作り喧嘩(けんか)こまの大会「片瀬こまのミニ大会」が8月9日、片瀬市民センター(藤沢市片瀬3、TEL 0466-27-2711)で行われる。
喧嘩こまとは、回っている相手のこまを目がけて激しくぶつけ合い、勝敗を競うこまの遊び方。片瀬こまは、昭和初期頃から片瀬地域に伝わる湘南地域で最強といわれてきたこまで、漁業者が手作りしたのが発祥とされる。
片瀬こま保存会事務局長の杉下由輝さんは「伊豆大島産のツバキ材で本体を、心棒は、過去に船のオールとして使われたカシ材、ひもは、投網の材料の麻でできており、漁師町だった片瀬地区で廃材をリサイクル・リユースしてできた物を大切にする心『湘南レガシー』の思いが詰まった湘南の伝統芸能」と話す。
今回の「片瀬こまのミニ大会」は、2019年(平成31)まで毎年開催されていた片瀬こま大会を何とかコロナ禍でも再現し、こま遊びの魅力である勝負を楽しめる場所を作りたいという思いから企画した。
大会当日は、密を避けるため定員制になっており、トーナメント形式で勝負を楽しむ「長回し対決」と、規定時間以上回すと免許皆伝状を受け取れる「免許皆伝チャレンジ」が楽しめる。6月にも行われた同大会では、子どもだけでなく大人の参加者も多数おり、童心に返ってこまを楽しむ様子が見られたという。
杉下さんは「勝負に勝ちたいと肩に力が入ってしまい、失敗してしまう大人もいたり、逆にいつも遊んでいるこまを純粋に楽しむ子どもが優勝したり、みんなで片瀬こまを通して笑ったり驚いたりできることがとても楽しい。定期的に開催することで、より多くの人に片瀬こまを楽しんでほしい」話す。
開催時刻は12時45分~14時30分。参加は無料だが事前申し込みが必要。