茅ヶ崎で2019年から毎週続けられている海岸清掃活動が1月9日、100回を迎え、早朝の海岸に約50人の参加者が集まった。
海岸清掃を主宰しているのは成蹊大学常勤講師の梅原洋陽(ひろあき)さん。茅ヶ崎生まれ茅ヶ崎育ちで、幼少期から両親のウインドサーフィンについていき、海岸で砂山を作ったり、カニを捕まえたりしていたという。現在は茅ヶ崎・辻堂で活動する市民団体「HONKI University B&G海洋クラブ」の代表も務める。
梅原さんは「2019年9月の大型台風19号の後、息子と海を見に行ったところ、あまりのごみの多さに衝撃を受けた。2人ではごみを拾っても全く減らないので、翌日の10日から3日連続で早朝にごみ拾いをすることを決め、フェイスブックで呼び掛けたところ、多くの人が参加してくれた」と話す。その後、毎週実施することを決めたという。
梅原さんは「やっていて良かったことは、この活動を切っ掛けに波乗り前にごみを拾ってくれるサーファーや、毎週ごみ拾いでしか会えない人たちと話せること。『ごみを拾う』という口実でみんなで集まっているような感じ。子どもたちを含めて、海だけでなく、道端のごみを拾うことに抵抗がなくなったこともうれしい。何のちゅうちょもなく、電車の中に転がっているペットボトルを拾えるようになった」と笑顔を見せる。
かつては地域の仲間から紹介され、思いに共感した辻堂のベーカリーからごみ拾いメンバー全員に毎週早朝にパンの差し入れが続いたこともあったという。梅原さんは「ベーカリーの移転で今はなくなってしまったが、おいしいパンは子どもたちのごみ拾いのモチベーションだった」と話す。
今後も変わらず活動を続ける予定という梅原さん。「目の前に落ちているごみを、気が付いていても拾えない人がほとんどだと感じる。しかし誰も拾わない物をあえて拾うというのも個性。湘南は個性的ですてきな人が多いエリアだと感じているので、この活動にこだわることなく、ごみを見たら拾える人を増やして、よりきれいですてきな地域にしていきたい」と思いを込める。
活動は毎週火曜、5時30分(12月~2月は6時)から。汐見台小学校前のウッドデッキ集合。雨天中止。