サッカーJ1湘南ベルマーレは1月13日、ホテルサンライフガーデン(平塚市榎町)で「2022新体制発表記者会見」を開き、監督や選手、スタッフらが今季に掛ける思いを語った。
昨季は最終節で辛くも残留を決め、20クラブ中16位だった同クラブ。昨季途中、コーチから昇格し今季もチームを率いる山口智監督は「今季の目標は5位以内」と宣言。「難しいことは分かっているが、それができるたくさんの選手が残ってくれ、それができる新しい選手やスタッフもそろったと思う」と続けた。
今季の新戦力は11人。鹿島から7シーズンぶりに復帰した永木亮太選手をはじめ、瀬川祐輔選手や米本拓司選手ら経験豊富な選手を獲得した一方で、全国高校サッカー選手権で得点王に輝いた鈴木章斗選手(阪南大高)や2シーズンを過ごしたスイス1部リーグのシオンから復帰した若月大和選手など、すでに知名度のある若手も名を連ねる。
昨年のオリンピックで活躍し日本代表候補にもなっているゴールキーパー谷晃生選手は3年連続での期限付きの在籍が決まった。坂本紘司スポーツダイレクターは「昨季、特に終盤に向けて手応えを感じ、継続していくことでもっと上が見えてくると話す選手が多かった」と話し、毎年主力選手の流失に苦しんでいるというチーム編成も「今年は非常にポジティブで満足」と胸を張った。
永木選手は「昨季、出場時間が減って個人的にもがいていたタイミングでオファーをもらい心が動いた。鹿島でのタイトル獲得時の経験、自分が見てきた先輩たちの取り組む姿勢や価値観を湘南で若手に伝えていきたい」と話し、背番号は湘南でプロのキャリアをスタート(指定強化選手時代)した時に付けていた41を選んだ。
鈴木選手は「プロでも得点王、夢である日本代表を目指すが、まずは試合に出るため努力したい。がむしゃらに貪欲にゴールを狙い続けたい」と意気込んだ。
今年のスローガンは「BELIEVE~新湘南へ~」。同クラブによると「自分を、仲間を、これまでの一つ一つの向き合いを信じる。覚悟を持って前向きに。より勝利に貪欲に、新たな湘南を出していく」がコンセプトだという。山口監督は「これまでやってきたことを信じる、その中から生み出せるものがあり、それが基盤になって上を目指せるという思いで(言葉を)選んだ」と話した。
発表会では、「コロナ禍もあり厳しい数字が予想される3月の決算に向けてインパクトを与えるため」(水谷尚人社長)29日から始めるクラウドファンディング、アジア各国のプロサッカークラブとのパートナーシップを締結し相互に交流しながらの発展を目指す「ベルマーレ・アジア・フットボール・アライアンス(BAFA)」設立も発表した。
トレーニングは1月10日に始まっており、18日から2月1日まで鹿児島県内でキャンプを張り、19日または20日(未定)に本拠地レモンガススタジアム平塚に柏レイソルを迎え、リーグ戦が開幕する。