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新江ノ島水族館に初のアカウミガメの赤ちゃん 2匹の展示を開始

展示を開始したアカウミガメの赤ちゃん

展示を開始したアカウミガメの赤ちゃん

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 新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2、TEL 0466-29-9960)で8月24日、同水族館では初めて飼育下で誕生したアカウミガメの赤ちゃんの展示が始まった。

新江ノ島水族館の展示水槽で泳ぐアカウミガメの赤ちゃん

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 赤ちゃんは、展示飼育しているアカウミガメのメス2匹が産んだ卵からかえった105匹のうち2匹。アオウミガメでは、2013(平成25)年9月と2018(平成30)年8月に飼育下繁殖に成功しているが、アカウミガメでは初となる。

 同館のウミガメ展示施設「ウミガメの浜辺」で交尾したアカウミガメのメス2匹が5月14日から7月8日にかけて産卵。8月4日に砂の中から最初の赤ちゃんが脱出したのを確認してから8月26日までの間に105匹が誕生した。展示飼育を行わない103匹は相模湾へ放流したという。

 放流について、同館ウミガメ担当者の佐野真奈美さんは「アカウミガメは世界的に絶滅が懸念されている種。相模湾だけでなく、全国的に産卵例が減少傾向にあることから、寿命や回遊ルートなど分かっていない謎を解く手がかりになることを期待して、相模湾が故郷の親から生まれた子ガメの一部に標識を付けて放流している」と話す。

 生まれたての子ガメには外敵が多いことから、危険な沿岸域を急いで抜けるため、海に入ってから約2日間「フレンジー」と呼ばれる興奮状態になり、沖を目指して休まず泳ぎ続ける習性がある。佐野さんは「フレンジーの時期を逃してしまうと、外敵に襲われる危険性が高まる。できるだけ早くと考え放流した」と説明。「子ガメが成体になるまで育つ確率は、たった1000分の1程度と考えられている。厳しい自然の中で、いつか再び大きくなった子ガメが相模湾へ戻ってきてくれる日を願っている」と話す。

 「ウミガメの浜辺」では現在、展示を開始した赤ちゃん2匹を含むアカウミガメ4匹とアオウミガメ8匹、タイマイ1匹を展示飼育している。

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