地元産の藍の新鮮な生葉(なまば)からブルーに染めた絹スカーフを作る「湘南ブルー藍プロジェクト」ワークショップが6月4日から、「ART&CAFE 湘南くじら館」(藤沢市片瀬目白山1)を皮切りに、市内3カ所で全8回開催される。
宮原コミュニティかわせみで過去に開いた「藍の生葉染め」ワークショップの様子
同館館長で、プロジェクトリーダーの小山田知子さんが2018(平成30)年7月、藤沢市北部の遠藤地域で藍を栽培している生産者から藍の魅力を聞いたことから発足した同プロジェクト。北部の豊かな農地と、南部の観光地を併せ持つ南北に長い藤沢市を、藍染めを通じて紹介しているという。当初は小山田さんと友人ら3人でスタートしたが、現在では20~70代の14人が中心になって活動している。
小山田さんは「藍は藍染めの原料となる植物。春に種まきをし、5月ごろから繁茂して、秋にはピンクの花が咲いて種を残す。藍の葉を発酵・熟成させて堆肥状にした原料で染める本藍染ではなく、収穫した葉そのものを使う『藍の生葉染め』の技法を使うのがこのプロジェクトの特徴」と話す。「本藍染めより、ずっと淡い、まるで湘南の海を思わせるブルーに染まる。生葉染めの命は、新鮮な藍の葉があること。市内で栽培された藍が手に入るからこそ実現できる」とも。藍は藤沢市北部で、化学肥料などは使わずに育てられたものを使う。
生葉染めは綿や麻は染まらず、絹や羊毛などの動物性タンパクの繊維が染まる性質があるといい、同プロジェクトでは絹100%のスカーフを染める。小山田さんは「染め手の腕だけではなく、気温、湿度によっても色合いが変わるのが手染めの醍醐味(だいごみ)。藍の葉っぱをちぎるところから行い、自分だけの湘南ブルーに染めた絹スカーフを、その日のうちに持ち帰れる。他にはない新しい体験をぜひしてほしい」と参加を呼びかける。
参加費は8,500円。会場は同館のほか、「宮原コミュニティかわせみ」(宮原)と「コミュニティカフェ江の島むすぶ」(江の島1)。それぞれの会場での開催日時は、6月4日、9月8日の11時15分~13時30分=湘南くじら館、6月9日、7月7日、8月10日、9月1日の11時30分~13時45分=宮原コミュニティかわせみ、7月31日、8月21日の11時~13時15分=コミュニティカフェ江の島むすぶ。定員になり次第受け付け終了。