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新江ノ島水族館で「海洋生物展示学実習」 日大生が成果物公開展示

なぎさの体験学習館で展示前研修に参加した日本大学生物資源科学部海洋生物学科の鈴木唯生さん(左)と福冨春佳さん(右)

なぎさの体験学習館で展示前研修に参加した日本大学生物資源科学部海洋生物学科の鈴木唯生さん(左)と福冨春佳さん(右)

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 将来、水族館や博物館での活躍を目指す大学生が手がけた「海洋生物展示学実習」の成果物が12月14日・15日の2日間、新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2)のなぎさの体験学習館で一般公開される。

なぎさの体験学習館で研修に参加する福冨さんと鈴木さん

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 同館は、日本大学生物資源科学部海洋生物学科(亀井野)の実践的な展示を学ぶ一連のカリキュラムに毎年講師や指導・評価者として協力しており、同展では、このカリキュラムの最終成果となる「海洋生物展示学実習」で、総合結果1位と2位の評価を受けた2グループの作品を展示する。展示作品は「行き交うフグ!河豚(ふぐ)!」と「食べていいのか食べちゃだめなのかどっちなんだい!?」の2作品。

 同館で協力しているカリキュラムは、2017(平成29)年に開講した「水族館論」と、昨年度より新たに加わった「海洋生物展示学」「海洋生物展示学実習」。展示学実習では3~4人でグループになり、計12グループがそれぞれ自由な発想で展示を考え、企画発表・承認を受けた後、定められた予算内で展示を制作。制作した展示は8月に同大オープンキャンパスで公開し、来場者と教員、同館スタッフによる評価を受けた。

 展示公開前には、各グループが2日間にわたり同館のなぎさの体験学習館で、「体験」を通じて伝える仕掛けを学ぶ研修に参加した。同研修に参加した同大2年の鈴木さんと福冨さんは同展で「行き交うフグ!河豚!」を制作。「毒があるということで恐れるのではなく、正しく知って、安全に食べられるということを伝えたい」と話す。「日本食の文化が薄れてきている中で、毒というキャッチーなフレーズからフグに興味をもち、日本食にも興味を持ってもらいたい」とも。

 同展の担当で展示飼育部展示飼育チームマネジャーの鈴木良博さんは「短い期間だが、この展示には生き物について新たな視点や感動を届けたい、という学生たちの純粋な思いが詰まっている。未来の展示づくりを担う若い力が情熱を注いで形にしたものを、ぜひ多くの人に見てもらいたい」と話す。

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