伝説のビックウエーブを待ち続け、17年間開催が延期されている「稲村サーフィンクラシック」のウェイティング(波待ち)が今年も始まった。今回は2年前に稲村ガ崎の海水浴場が廃止されたことに伴い、例年より10日早く8月21日からウェイティングが開始されたため、開催への機運が高まっている。
「稲村サーフィンクラシック」の始まりは、実行委員長の長沼一仁さんが1970年代、シェイプの修業で訪れた米ハワイ島ワイメアでの風習から。「ワイメアでは大きな波が来ると『今から大会だ』というように、トゥデイズ・コンテストという大会が日常的にあった。私はそこでジャッジの手伝いをしていたんです。そのときの雰囲気に魅せられて、日本に帰ってきてから始めたのが『ナガヌマクラシック』」と長沼さん。17年前の1989年には大会名を「稲村クラシック」と変更し、第1回大会を開催。以後、今回の「稲村サーフィンクラシック インビテーショナル2006」に至るまで、タイミングと波不足が重なり大会は延期されてきた。
「稲村サーフィンクラシック」は毎年9月1日から10月31日の間、台風によるビックウエーブ(約3~4メートル基準)が発生した1日に行なわれるサーフィンコンテスト。発生するまでの2カ月間はJPSA(日本プロサーフィン連盟)2005年レイティングトップなどの招待選手とローカルサーファーを含め、計40名が待機状態になる。大会開始は2日前にホームページで予告され、1日前に確定する。伝説のビックウエーブに期待が集まる。(写真=稲村サーフィンクラシックのポスター)