ミヤタ自転車で知られる宮田工業（茅ヶ崎市下町屋1、TEL 0467-85-3336）は10月15日、「酢」が主成分の家庭用消化器「キッチンアイ」を発売した。

　同社では、酢に延焼防止効果があることに注目。8年ほど前から開発に取り組んできた。しかし、酢の匂いを抑えることができず、商品化を中断。その後、食品や身体への安全・健康指向が高まる中、商品化への研究を再開。食品原料の配合で試行錯誤を繰り返し、匂いなどの問題をクリアして商品化が実現した。主成分の酢のほか、天然植物抽出物や甘味料などの食品原料のみを使用した中性・液体消化薬剤となっている。

　「キッチンアイ」は、ジュエリーカラーをテーマに「シャンパンゴールド」「エメラルドグリーン」「プラチナシルバー」「ルビーレッド」の4色を展開し、重さが約2.2キログラム、高さ約38センチのコンパクトサイズ。

　粉末消化器と比べ使用後の片付けが「拭くだけ」と簡単であることが特徴。パソコンやテレビなどの機器への影響も最小限に抑えることができる。今年7月に企業向けに販売を開始したところ、食品工場などからの問い合わせが多く届いたという。

　自転車メーカーとして知られる同社は、1890年の創業時から自転車を開発・製造・販売している自転車事業部と、1952年に日本初の粉末消化器を開発して以来取り組んでいる防災事業部の2部門で構成。

　同社経営企画部の山内さんは「インテリアとして不向きな従来品は、家庭内の目立たない場所に置かれがちで、緊急事態での対応が遅れる恐れがある。そのため、インテリアとして映えるデザインを考えた。一家に一台、常備してもらえたら」と話す。

　価格は8,800円。同社オンラインショップのほか、東急ハンズ池袋店、渋谷店でも販売する。