鎌倉で写真展「36年の歳月」-団塊世代の鈴木さん、退職機に再撮影

1972(昭和47)年8月6日に撮影した妙本寺の手すり

1972(昭和47)年8月6日に撮影した妙本寺の手すり

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 鎌倉生涯学習センター(鎌倉市小町1、TEL 0467-25-2030)で2月5日より、「鈴木秀夫写真展 鎌倉処々 三十六年の歳月」が開催される。

2008(平成20)年6月6日に撮影した妙本寺の手すり

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 1947(昭和22)年生まれの鈴木さんが20代半ばだった1972(昭和47)年、約1年間鎌倉に通い、「気に入った場所を気ままにブローニーフィルムで撮影」し、翌年に新宿で写真展を開催。50枚のモノクロ全紙パネル写真を自作し展示した。

 同展は、2007年に「団塊の世代第1号」として退職した鈴木さんが36年ぶりに再び鎌倉を訪れ、当時と同じ場所、同じ方向、同じ角度で、デジタルカメラで撮影。ブローニーのネガもデジタル化して引き伸ばし、新旧2枚の写真を展示する。

 「新宿での写真展以降、写真を撮りに鎌倉に出向いたことはなかった」という鈴木さんだが、「退職後ふと鎌倉を思い出し、その後どうなったのかを見てみたい」と鎌倉へ。「建長寺仏殿の側面の塗装のはがれ、汚れ、かすれ具合などが36年前とほぼ同じことに感動し、そのほかの場所はどうなっているのか、すべて見たくなり」、約1年半かけて撮影。同展開催につながった。

 36年後の撮影について、鈴木さんは「特定できない場所を探すのに苦労した。撮影禁止や立ち入り禁止になった場所が複数あったほか、樹木が育ったことで景観が大きく変わっている場所もあったが、多摩ニュータウンのように根底から変貌してしまった場所に住む人間にとっては、静かな変化という印象」と話す。来場者には「ご自身の36年前を振り返り、今と比較しながら見てみるとさまざまな受け取り方ができるのでは。生まれていなかった方は、当時を想像してもらえると、いろいろな感慨が生まれるのでは」とも。

 開催時間は10時~17時(初日は13時から、最終日は16時まで)。入場無料。今月8日まで。より多くの写真を収めた同名写真集(1,600円)も販売する。

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