鎌倉の建長寺(鎌倉市山ノ内)で3月27日、和太鼓と尺八の公演「鎌倉・桜東風(さくらごち)」が開催される。
同公演は、重要文化財でもある関東最大の建長寺 法堂を舞台に、共に文化庁芸術祭賞を受賞した佐藤健作さん(和太鼓)と善養寺惠介さん(虚無僧尺八)が演奏するもの。公演名「桜東風」は、東方から吹く春風のイメージを奏者に重ね、開催が同寺の桜の時期であることから名付けたという。
10歳より和太鼓を始め、日本有数の霊場として知られる戸隠(長野県)でけいこの日々を送る佐藤さんの和太鼓歴は30年。圧倒的な打法と高い技術力・表現力で「和太鼓の新たな世界」を切り開き、個人所有・世界最大とされる大太鼓「不二」の演奏が認められ、2008年、和太鼓奏者初となる芸術祭新人賞を受賞した。
善養寺さんは、絶滅の危機に瀕していた数々の虚無僧尺八の曲を収集・伝承した「神如道」の門人だった父から6歳より尺八を習い、人間国宝・山口五郎さんに師事。アメリカ、ヨーロッパ、アジアをはじめ国内外で多く公演を行い、文化庁芸術祭では2008年に新人賞、2009年に優秀賞を受賞している。
公演事務局の御厨(みくりや)浩一郎さんは「季節や空気感、雰囲気などを考慮したときに、建長寺という空間に非常に興味を持ち、建長寺に開催を相談したところ快諾をいただいた」と話す。「ソロの和太鼓と尺八という、ありそうでない公演。一般的なイメージとは異なる演奏を至近距離で体験し、その息遣いまでも感じてほしい」とも。
開演時間と料金は、昼の部=13時/3,600円、夕方の部=16時/5,400円。両日とも拝観料300円混み・全席自由。夕方の部は昼の部より演目数が多く演奏時間が異なる。チケットは、ちはやぶる佐藤健作事務局(TEL 03-6425-8019)またはチケットぴあ(TEL 0570-02-9999、Pコード 346-996)。