辻堂駅前の再開発地区「湘南C-X(シークロス)」に2012年秋オープン予定の「藤沢徳洲会病院」(仮称)(藤沢市辻堂神台1)の地鎮祭が11月14日、新病院建設用地で行われた。
同病院は、茅ヶ崎徳洲会総合病院(茅ヶ崎市幸町1)の新築移転に伴い、病院名を改称し新たに開業するもの。辻堂への移転後は現在地に132床の新病院を建設し、「地域に責任を持った医療提供が可能な診療機能を残す」という。
藤沢徳洲会病院の敷地面積は約1万坪。地上10階・地下1階建てで、延べ床面積は約1万2,500坪、419床を予定。1床当たり27坪と、現在の2倍以上の広さを確保する。
同院では、移転先の藤沢市が同市の病院の救急受け入れ能力を超える搬送件数があることから、救急搬送件数の増加を予測。面積が現在の4.8倍となる救急医療部をはじめ、全診療科の充実を図り、この地域でニーズが高い周産期医療、小児救急をはじめ、心臓病、脳卒中、外傷などへのスムーズな受け入れを目指す。2階にはオンコロジー(がん治療)センターや神経難病センターを、10階には遺伝子治療や再生医療などの高度先端医療ゾーンを設けるほか、県内初となる最新型の「320列CT」の導入を予定。これにより検査時間が飛躍的に短縮され、より詳細な検査が可能になるという。
地鎮祭では、茅ヶ崎徳洲会総合病院亀井徹正院長が「地元で30年育てていただいたが、施設面の不備や快適とは言い難いアメニティーの状況を考慮し、新築移転の運びとなった。急性期医療の総合病院を目指すとともに、新たにゲノム医療や再生医療などの最先端医療にも挑戦していく」と抱負を述べた。海老根靖典藤沢市長は「これから展望が開けて行くC-Xへの移転は、市民の健康を預る者として本当にありがたい。市民病院も切磋琢磨(せっさたくま)して共に発展していきたい」とあいさつした。