江ノ電が行き交う鎌倉・腰越電車通り沿いに2月13日、イタリア料理とワイン、イタリア総菜などを提供する「ラ・ボッテガ・ゴローザ 江ノ島」(鎌倉市腰越3、TEL 0467-67-8384)がオープンした。「ボッテガ」は「職人のいる工房」、「ゴローザ」は「食いしん坊」を意味するイタリア語。
イタリアのロンバルディア、ベネト、トスカーナなどの各州で料理修業した後、名古屋・東京で独立開業した経験をもつオーナーシェフ・後藤俊二さんが、昨年湯河原に出したリストランテの2号店として開いた同店。湯河原への出店は、港区・北青山で9年間営業した一軒家レストランの老朽化による立ち退きに接し、「仕事と休息のバランスを取りながら、次のステージに進みたい」との思いが芽生え実行したもの。
湯河原では地理的な面から昼・夜とも完全予約制とし、「都内から足を運んでくれるお客さまもあり手応えがあった」というが、予約制をとらずに済む場所で、「レストランとともにイタリアの食文化を紹介するデリを出したいとの思いから、この場所に出店した」と後藤さん。
店舗面積は22坪、席数は18席。入り口と客席をつなぐ通路には、イタリアのデリを模したガラスケースを設け、手作りのハムやサラミ類を陳列。カウンターには天然酵母パンやピクルスなど、各種自家製総菜を並べる。デリの主なメニューは「トスカーナ風じゃがいもパン」(340円)、「ピクルス」(430円)、「ミルクジャム」(450円)、「バーニャカウダソース」(680円)など。オリーブオイルやパスタ各種、調味料、イタリア製の粉類なども扱う。
週替わりのランチメニューは、Aコース(1,500円)、乾麺と手打ち生麺の2種類のパスタ料理などが味わえるBコース(2人から・2,800円)、さまざまなものを少しずつ楽しむデグスタチオーネ(2人から・4,000円)の3種類。
ディナーでは、「他店にはあまりないメニュー」としてクレープの中にムース状の滑らかなチーズとスモーク風味のハムを詰めてオーブンで焼き上げた「栗粉のクレープ チーズとスペックハムのクレマを詰めて」(1,600円)などを用意。ほかに、自家製のイタリアの魚醤(ぎょしょう)ガルムと神奈川県産銘柄豚を使用した「やまゆりポークをガルムでマリネしたグリル オスティア風」(2,600円)など特色あるメニューをそろえる。イタリア全土から赤を多めに約180種そろえるワインは、グラス=600円~、ボトル=4,800円~。ディナーの客単価は4,000~5,000円。
「イタリア各地で学び深めた食文化を、料理やデリなどのわかりやすい形で多くの人に紹介できたら」と後藤さん。「『カウンター割烹』のように、お客さまといろいろなやりとりをしながら料理を作っていきたい」とも。
営業時間は11時30分~14時、18時~21時30分。水曜定休。