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手話動画による鎌倉観光案内アプリ-地元企業と藤沢のNPOが開発

アプリのトップ画面(左)と手話動画、画像による観光地案内

アプリのトップ画面(左)と手話動画、画像による観光地案内

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 システム開発企業・計装エンジニアリング(鎌倉市植木)と手話による無料番組などを制作するNPO法人「シュアール」(藤沢市遠藤)が2月、共同開発したAndroid用アプリ「手話で巡る鎌倉世界遺産候補地」の配信を始めた。

広域避難所の検索や筆談もできる

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 手話動画、GPSマップ、筆談機能などの機能を一つのアプリに実装し、音声ナレーションやBGM、字幕を取り入れることで、聴覚障害者だけでなく聴者の観光情報収集や現地ツールとしても活用できる同アプリ。鎌倉市などが目指す世界遺産候補地、鶴岡八幡宮や鎌倉大仏など21カ所を紹介するほか、徒歩ルート検索や観光地トイレ情報などを提供する。

 開発のきっかけは昨年の東日本大震災。ニュース画面に映る手話通訳者が非常に見づらく、きちんと情報が伝わっているかという疑問を抱いた同社。被災地の聴覚障害者が「警報が聞こえない」「何が起きたか聞くことができない」という状況で津波の被害に遭ったことを知り、「ITでそれらを解決できないか」と思い立ち、手話による多彩な事業を展開する同NPOに相談。同社が本社を置く鎌倉は聴覚障害者にも人気の観光地であり、世界遺産登録を目指す動きなどさまざまな追い風になると、まずは観光をテーマにアプリの共同開発に着手した。

 「聴覚障害者向けということよりも、『誰のために作るのか』『誰がいつ、どんな時に使うのか』を常に意識して開発を行った」と同社技術事業部システム技術課課長の榊征倫さん。聴者の押しつけ意見ではなく、聴覚障害者協会の意見を取り入れることを重視し、必要な機能や便利な機能を盛り込んだという。

 配信から1カ月。榊さんは「世界的にも新しい取り組みで評価は難しいのかもしれないが、多くの応援メッセージを頂いている。東北地方の復興に関連したアプリや全国版など、さらなる展開を期待してもらっていることがわかった」と話す。

 対応OSはAndroid2.2以上。「マーケット」で「鎌倉世界遺産」「鎌倉 手話」などでキーワード検索するとアプリが見つかる。

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