イルカの赤ちゃんは世界初の「飼育下5世」-えのすいが確認

母親のルイ(下)に寄り添って元気に泳ぐバンドウイルカの赤ちゃん

母親のルイ(下)に寄り添って元気に泳ぐバンドウイルカの赤ちゃん

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 新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸2)は8月13日、6月に誕生したバンドウイルカの赤ちゃんがDNA鑑定の結果、世界初の「飼育下5世」と確認した。

3月に生まれた2羽のフンボルトペンギン

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 イルカの赤ちゃんは6月1日生まれのメス。父親は、同館で生まれた飼育下4世のバンドウイルカ「アテネ」(2004年7月生まれ)。母親は、1994年に自然界(静岡県伊東市)から搬入された「ルイ」。赤ちゃんは、飼育員による繁殖行動の目視でアテネの子と推測されていたが、「DNA鑑定で確認されれば学術的にも大変貴重」であることから東海大学医学部に鑑定を依頼。赤ちゃんへの影響をなくすため、血液を採取する方法ではなく、出産で得たさい帯血を用いて実施し、飼育下5世であることが確認された。

「ルイの妊娠中から5世イルカと信じていた」と同館展示飼育部海獣類チームリーダーの奥山康治さん。「結果は世界的に意味のあることだが、世話をしている私たちにとっては、ほかのイルカと変わらず接している」と話す。

 赤ちゃんは、誕生時は体長約130センチ、体重約30キロだったが、現在は体長約150センチ、体重約50キロに成長。奥山さんによれば、毎日母親からたっぷり母乳をもらい、母親の食事時間には一緒に寄ってきてトリーターに体をなでてもらったり、ルイと離れて一頭で遊んだりすることもあるという。

 同館では現在、イルカの赤ちゃんと、3月に生まれたフンボルトペンギン2羽(性別は不明)の愛称を募集している。ペンギンプール前など館内3カ所に設置された応募用紙に必要事項を記入し専用箱に投函(とうかん)する。愛称の発表は9月23日を予定し、命名者各1人にぬいぐるみを進呈する。

 「子イルカの飼育はとても難しく、まだまだ気の抜けない日々だが、一番大変なのは母親。ルイの負担が少しでも減るようサポートしていく」と奥山さん。「子イルカには、ぜひ女の子らしい多くの方に愛される名前を付けてほしい」とも。

 愛称の応募は8月31日まで。 

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