神奈川県寒川町は2月15日、大塚古墳公園(寒川町岡田)を開園した。同園は、寒川駅北口地区土地区画整理で計画されている3カ所の公園のうち最後の公園となる。
公園面積は1000平方メートル。今回の整備に当たって、当該地から遺跡があり、公園北側の丘には石室が出土していることから、石室を地下に保存したうえで、その箇所に出土した石室をわかるように平板ブロックで表示。元の地形を生かし、北から南へゆるやかな坂を公園中央に配している。
古墳が見つかるまでの経緯は、1907(明治41)年に周辺古墳群が発掘調査された資料があり、1972(昭和47)年には今回の古墳が調査された記録があった。その後、駅周辺整備事業が行われ、一帯の発掘調査が必要となり、古墳周辺も2005年に調査が実施された。
「今回の古墳は6世紀末から7世紀のものと推定。同時期の古墳がこの周辺には5基あったと考えられる。古墳の石室の形態が、切り石積横穴式石室は神奈川県内では川崎、横浜市を中心とする多摩川・鶴見川流域でよく見られ、相模川流域ではあまり見られない」と担当者は話す。