平塚市美術館(平塚市西八幡1、TEL 0463-35-2111)で現在、ロビー展「小田薫の彫刻-記憶の住処」が開かれている。
7回目となる「ロビー展」の中で最も若い作家となる小田薫さんにとって初の個展となり、初期から現在までの17点を展示する。小田さんは湘南在住の女性作家。鍛金を学んだ東京芸術大学への通学の際、車窓で見た建物などに取材した作品は、「湘南に住む人にとってどこか懐かしい感覚がある」という。
小田さんは1979(昭和54)年東京生まれ。2005年から茅ケ崎市中海岸に在住。2003年東京芸術大学 藤野賞受賞。2007年東京芸術大学大学院美術研究科修士課程工芸専攻鍛金修了。2008年伊丹国際クラフト展入選。2011年東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻工芸(鍛金)研究領域修了。寒川町にあるアトリエで創作活動を行う。
ロビー展は、同館の方針として若手を積極的に取り上げようと運営しており、観覧無料のため実験的な試みができるという。ホールのコンセプトが湘南の陽光が差し込む明るい空間のため、その空間で映えるような作品を展示していくのが狙い。
同館学芸員の勝山滋さんは「作品を拝見して技術だけでない作家の思いが込められているところがいいと思い展示をお願いした。特に、晴れた日の午後の日差しのなかで見るのがお勧め」と話す。
観覧時間は9時30分~17時。月曜休館。観覧無料。4月5日まで。