湘南モノレール(鎌倉市常盤)は5000系新造車両「湘南ブラックライン」のデビューを記念して2月27日、D型硬券「乗車証明書」を先着1000人に進呈する。
試運転中の湘南ブラックライン(5611編成)。省エネ化、バリアフリー化、混雑率の低減化など、安全で快適な運行を目指し導入された
5000系は2004年6月以来5編成が導入され、車体の帯色で各編成を「湘南レッドライン」「湘南ブルーライン」「湘南イエローライン」「湘南グリーンライン」「湘南パープルライン」と命名している。
今回導入する6編成目に黒を採用した理由について、同社の花香晋生さんは「全7編成で運行しているため7色の虹をコンセプトにしているが、残りの藍色はブルーに、だいだい色はイエローに近かった。そこで、アフリカなど海外では虹色に認識されている黒を選んだ」と話す。
同証明書はD型と呼ばれる5.75×8.5センチサイズの硬券で、今回限定のデザインに日付を印字する。当日に一日フリーきっぷ、鎌倉江ノ島パス、大船駅で310円区間の乗車券(片道券・往復券ゆき)を購入し、対象の列車に乗車する先着1000人に進呈する。
対象となる同列車は、大船駅発10時、10時37分、11時15分、11時52分、12時30分、13時7分の6本。
湘南モノレールは大船駅と湘南江の島駅の8駅6.6キロを約15分で結ぶ路線で、1970(昭和45年)開業。現在は通勤通学の足になっているが、大船から江の島や鎌倉へ向かう観光客の利用も増えている。日本では数少ない懸垂(サフェージュ)式で、主に道路の上を駆け抜け、アップダウンやカーブが多い上にトンネルもあるため迫力ある空中走行が楽しめる。
花香さんは「ブラックを採用する列車は珍しくインパクトもあり注目されている。5000系車両は省エネ化、バリアフリー化、混雑率の低減が図れ、より安全で快適な運行のために導入している。今回の硬券発行が、より多くの方に同路線を利用していただくきっかけになれば」と乗車を呼び掛ける。