マイボトルを利用するなどごみを出さないマラソン大会として知られる「第19回 湘南国際マラソン」が12月1日、大磯プリンスホテルや西湘バイパスなどを会場に開催され、湘南の陽光と風を受けて2万802人が走破した。
2022年大会から「ごみを出さないマラソン大会」の運営に挑戦している湘南国際マラソン。2019年大会では1万1495キロのごみを排出していたが、マイボトル制度を導入した2022年大会では3447キロに激減。2023年大会では、最後尾でコース上のごみを拾う「エコランナー」の参加などで3049キログまで減らした実績がある。
さらに今年は、スタート地点でランナーが防寒用で着用している使い捨てウエアを路上に脱ぎ捨てられていくことを防ぐため「ウエア回収バッグ」に収納し専用の「回収ボックス」へ入れるとゴール後に受け取れるシステムを導入し効果を上げた。
今年のスターターは大会実行委員長の瀧川一輝さんが務め、「急にペースを上げないで、ゆっくりスタートして体が慣れてきたら徐々にペースアップし、水分補給も忘れず、気を付けて行ってらっしゃい」とエールを送った。
マラソンの種目は「フルマラソン」「1.4キロラン&ウォーク」「10キロ(一般、高校生)」「2キロ中学生」「2キロ小学生高学年」「2キロファミリーラン親子」の各コース。1人で、2人で、ファミリーで、グループで走る姿が湘南の海岸線を彩った。
平塚総合公園などで定期的に練習しているマラソン同好会の「湘南★スターズ」は、男女合わせて10人以上が完走。「地元なので毎年参加。富士山もきれいで、楽しかった」「今年は暑かった。もう少し涼しい方がいいね」という声が聞かれた。
100人以上が完走したという大所帯の「Team SIM」。今年は女性2人が初マラソンに挑戦して完走。しかも「4時間を切った」という優秀な成績のため仲間たちから祝福されていた。チームメンバーの一人は「途中で足がつったけど、止まったら走れなくなると思って、頑張って走り切った」と笑顔で話し、支えてくれた仲間たちと共に爽やかに写真に収まっていた。
来年で20回目の節目を迎えるに当たり、「湘南をみんなで楽しむ」をコンセプトに、マラソンだけでなく、「誰もがどこかで参加できるスポーツ大会」を目指す挑戦も行われた。陸上から海にもフィールドを広げたプレイベント「カヌーやサップでレースをしてみよう」を企画。カヌーは約5キロ(3.5マイル)の航程を一人乗りアウトリガーカヌー6艇(6人)、6人乗りアウトリガーカヌー1艇(6人)、BIG SUP 1艇(6人)、ソロSUP 12艇(12人)の合計20艇(30人)が参加し大会を盛り上げた。
完走者は1万9687人で、完走率は94.6%。主な競技のトップランナーは以下の通り。フルマラソン(一般男子)=小川孝代さん(2時間20分)、フルマラソン(女子)=田中礼美さん(2時間48分33秒)、ファンラン10キロ(一般男子)=内田拓希さん(31分54秒)、ファンラン10キロ(一般女子)=村元玲奈さん(37分13秒)、ファンラン10キロ(高校男子)=羅久井海?さん(33分8秒)、ファンラン10キロ(高校女子)=瀧田実夢さん(51分44秒)。