国の登録有形文化財にも登録されている鎌倉文学館(鎌倉市長谷1、TEL 0467-23-5952)で10月20日~22日、「ルートカルチャーフェスティバル2007」の企画イベント「中原中也生誕100年記念イベント」が開催される。主催は鎌倉市芸術文化振興財団。
今年は、近代日本を代表する詩人の1人でもある中原中也が、生誕100年・没後70年にあたり、日本各地で顕彰事業が行われている。同イベントは、鎌倉が中也にとって、30年という短い人生の最晩年に居住し、最後の時を迎えた場所であることから、鎌倉在住在勤のクリエイターを中心に結成され、「文化やアートによる鎌倉の振興と活性化」を目標に活動している団体ルートカルチャーによって企画されたもの。内容は、中原中也の没日(10月22日)を目前に、中也を敬愛する作家や俳優による朗読、ミュージシャンによる演奏を中心とするトリビュートイベント。
20日は、観客参加型による朗読ライブを開催。1人5分以内で中原中也に関する自由な表現ができる。ほかにも由比が浜出身の鶴田真由さんが、ミュージシャンの演奏に合わせ「帰郷」「生い立ちの歌」「桑名の駅」など数篇の詩の朗読を披露する。21日は、鎌倉ともゆかりの深い作家、高橋源一郎さんと逗子のミュージシャン高木完さんが共演し、ヒップホップミュージックに合わせた朗読を行う。22日は、慶應義塾大学名誉教授でドイツ文学者の深田甫さんによる「中原中也文学講座」を開講。
ルートカルチャーの山岸さんは「中原中也という、多くの芸術家、文化人に影響を与え続けている1人の詩人にルートカルチャーならではの視点で取り組むイベント。作家や俳優、音楽家による公演を通して、中也をよく知る人も、そうでない人も、世代やジャンルを超えた新しい中也を発見してもらえれば」と話す。
同館では現在、企画展「中原中也 詩に生きて」も開催している。12月16日まで。
開館時間は、9時~16時30分(入館は16時まで)。開演時間は、20日・21日=13時~16時、22日(申し込み制)=14時~15時30分。入場料は、大人=400円、小中学生=200円。