3月20日(水)春分の日に開催されるTHE POWER OF KOUKOUSEI 2024(以下TPK)を支える地元の大人にスポットをあてたインタビュー記事「青春を応援する大人達」をお届けします!
TPKは、高校生が、歌って、踊って、青春する、海の街〝藤沢〟だけのライブステージ。その魅力はなんといっても、海が一望できるステージと、高校生の青春溢れるパフォーマンス!
そんなTPKと湘南経済新聞とのコラボ連載を担当させていただくのは、高校時代TPKに参加し、大学生になった今、スタッフの一人として関わらせていただく事になった私サカグチアオイです!今回は藤沢の和菓子屋さん「御菓子処丸寿」の店主岡崎さんにお話を伺いました!
御菓子処丸寿は、辻堂駅から車で5分ほどの場所にある伝統的な和菓子屋さんです。明治神宮献上銘菓「大庭城最中」が看板商品のお店。他にも「ふじさわ路」という金柑と梅の実をそれぞれじっくりと煮込んだものを白餡で包み、しっとりとしたミルク饅頭の生地で包んで焼いた藤沢の郷土菓子も人気の一品。
私もお店に伺った際に道明寺と苺大福をいただき、柔らかな甘さと程よいサイズ感でおやつの時間にぴったりでした。季節を感じられる素敵な空間なので、ぜひ皆さんも憩いの時間のお供を求めに行ってみてはいかがでしょうか。
今回はTPK2024の協賛者でありながらそんな素敵なお店を営まれている岡崎さんがどんな高校時代を過ごし、現在に至る人生をどのように過ごされてきたのか、その一部を覗かせていただきました!ぜひ最後までお楽しみください!
過去を回顧し、お話いただいている様子
現在丸寿の店主として堂々と輝いた生活を送っている岡崎さんですが、高校2年生の夏まで、家業である和菓子屋を継ぐ気持ちは全く無かったそう。当時はグラフィックデザイナーとして活躍していきたいと考えていました。しかし、東京藝術大学のサマースクールに行った際、周囲との努力ではどうにもならない才能の差を感じ、挫折を感じたそう。今までの将来のビジョンが崩れ、これからどうしようと深く考えた末に、家業を継ぐことを決意されました。
10代とはいえ当時としては、和菓子の世界に入るにはすでに遅い年齢でした。いち早く周りに追いつくために、高校卒業後すぐに製菓専門学校に入り、無我夢中で学んだそう。
修業されてきた熟練の手
専門学校卒業後は、神保町にある「御菓子処 ささま」で2年ほど住み込み修業をしました。神保町という土地柄もあり書籍に触れる機会も多く、学べる機会を全て活かし、和菓子に関する見聞を深めました。怒涛の和菓子一本の月日が過ぎ、家業を継がせてもらえることに。
厨房でお話をうかがっている様子
厳しい修業の道に進んだ岡崎さんですが、その高校生活はどんなものだったのでしょうか。グラフィックデザイナーとして生きていこうと心に決めていたため、高校にはあまりこだわりがなかったそう。そして、神奈川県立藤沢西高校の3期生として進学しました。
当時藤沢西高で行われていた体育祭では、伝統的な学ランを着用した応援合戦が行われていました。しかし、真夏に汗だくになりながら練習するのはスタイリッシュではないなと考えており、最高学年になった際に応援合戦の改革を行いました!
厨房で歓談している時の様子
すでに専門学校へ進むことに決めていた岡崎さんは、周りの同級生よりも時間がありました。そんな岡崎さんに白羽の矢が立ち、当時の応援団長に代わりに指揮をとってほしいと頼まれました。最初は渋っていましたが、全て岡崎さんの言うことを聞いてもらうという条件でやることに。
応援合戦には制限時間を超えてしまうと減点されてしまうというルールがあり、最大の難関でもありました。
お仕事場の様子
そこで岡崎さんは音楽に乗せて行うことに挑戦。音楽編集から全てを行い、無事時間通りの演目をやり切り、ぶっちぎりの優勝を果たしました!この方法は下の学年にも引き継がれ、今の体育祭の演目の一つにダンスバトルとして残っています。いまでも続く藤沢西高校に残る伝統行事の一つを作った立役者でもあるのです!
さらに当時応援合戦のために、衣装も手作りして全て一から作ったそう。当時青組だったため、洋服を青く染色することに。染めるための箱が必要でしたが、和菓子屋のものは使えずに困っていたところ、帰国子女の同級生が余った衣装箪笥が家にたくさんあり、それを使うことに。
青春時代を思い出し、赤面する場面も
学校まで持っていくためにスクーター5台で同級生の家に取りに行きました。小さい荷台の代わりに荷物を背中に背負いながら海沿いをツーリングした仲間と共に過ごした時間が輝かしい青春の思い出として残っているそうです。
行事をプロデュースするなどリーダー的な堂々とした姿が想像されますが、実はシャイな一面も。応援合戦ならぬダンスバトルのイベントを一から作ったのはいいものの出演は極力したくなかったという思いがあったとも教えてくれました。
充実した高校生活を送られていた岡崎さん。夏休みには、友人と地元藤沢のプールへよく通っていました。その際にコーラを飲むのが一つの楽しみでした。わざわざ遠い売店まで足を伸ばし、少しでも安く買うのがルーティンだったそう。そんな一手間が当たり前だった日々も青春だったと懐かしく感じるとお話ししてくれました。
高校時代と変わらない一貫してぶれない芯の強さもうかがえました
学校生活やご友人との時間ともに素敵な思い出がたくさんある岡崎さんですが。恋愛の方はどうだったのでしょうか。当時お付き合いされていた方がおり、お祭りや海に行くなど藤沢での楽しかった思い出がたくさんあるそう。
実はなんと、その方とはご結婚されて、今も仲良く一緒に過ごされているのです!私自身ここまで高校生活の思い出を伺い、岡崎さんの持つ縁を大切にされる人柄がありきの思い出だなと感じました。
このように充実した高校時代を過ごされてきた岡崎さんですが、大人になった今も和菓子職人の他に活躍されているんです!トリプル成人式という名の還暦を祝うイベントの主催を務められました。
今も挑戦し続ける岡崎さんの力強いまなざし
さまざまな藤沢に縁のある芸能人の方々を呼び、開催を無事果たしました。オンラインではありましたが、お客さんに3,000円でチケットを買ってもらい、藤沢市に10万円、チャリティー団体に5万円の利益が還元できるイベントとして成功させることができました。そんな現在のプロデューサーとしての活躍も高校時代の経験が原点としてあるのではないでしょうか。
“高校生は人生の中で1番トライアンドエラーが許される年齢だと思う。とにかく思い切りやりたいことを全力でやってください。何かあっても大人が守ってくれる。青春の思い出を作ってください!“
岡崎さんの汗水流して努力したお話からくすっと笑わせてくれるようなお話まで楽しく過ごすことができましたが、いかがでしたでしょうか。今回お話を伺い、藤沢で高校時代を過ごし、一つの道を極め、地元に力を還元されている岡崎さんの人生の一部を覗くことができました。将来、私も大好きな街藤沢に何か還元していけるように何かを極めて、充実した人生を歩んでいきたいなと考えさせてくれる素敵な時間でした。
次回の配信もぜひお楽しみに!
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