3月20日(水)春分の日に開催されるTHE POWER OF KOUKOUSEI 2024(以下TPK)を支える地元の大人にスポットをあてたインタビュー記事「青春を応援する大人達」をお届けします!
TPKは、高校生が、歌って、踊って、青春する、海の街〝藤沢〟だけのライブステージ。その魅力はなんといっても、海が一望できるステージと、高校生の青春溢れるパフォーマンス!
そんなTPKと湘南経済新聞とのコラボ連載を担当させていただくのは、高校時代TPKに参加し、大学生になった今、スタッフの一人として関わらせていただく事になった私サカグチアオイです! 特集の最終回である今回は、NEKTON COWORKINGの代表を務める三浦さんにフォーカスを当てた記事をお送りします。
藤沢生まれ藤沢育ち、市内にフォーカスしたフリーペーパー作成や湘南経済新聞の編集長も務めるなど地元に根付いた活動をされている三浦さん。藤沢市内のワークスペースでありながら、街のコミュニティスペースでもあるNEKTON COWORKINGの代表も務められています。生粋の地元民で小中高の学生時代からずっと藤沢で過ごされている三浦さん。どのような高校生活を過ごされ、今に至ったのかについてご紹介していきます!
NEKTONのスペース内の様子
一般的な高校生活とは少し違い、高校時代から執筆活動など、個人でのテーマに集中した学校外活動に時間を使っていた三浦さん。今の事業につながる「発信」の取り組みに踏み込んだきっかけは、高校を卒業して、コックとしてレストランで働いている時でした。朝から仕事をしている自分に対して、中学校時代の同級生は大学のゼミやサークルが楽しいと充実した様子で、自分も仕事だけではなく何か充実した、青春のような時間を過ごしたいと思ったそう。
今まで発行された『フジマニ』
この体験が『フジマニ』というフリーペーパーを刊行する契機となりました。当初は何をするかは決めておらず、ただただ人生を変化させたい一心で、興味のあった「広告」に関する専門学校に通うことに。その後、学んだことのアウトプットとしてフリーぺ―パー「フジマニ」の発行を開始しました。当時はアメリカ古着の一大ブームで、市内の古着屋の紹介などを中心に発信。毎回表紙は地元の女性をモデルに起用して、連載コーナーや特集企画を変化させ、手に取ってもらいやすくするために工夫を続けました。その結果、モノクロ印刷のA4サイズ4ページ3000部からスタートしたタブロイド紙が、カラー印刷のB5サイズ32ページ2万部の中綴じ冊子になるまで成長しました。現在は休刊していますが、最終的には2万部全てを配りきり、品切れで問い合わせが来るほどの人気でした。
新しい挑戦として、今までの経験から得たノウハウを活かし、紙媒体からウェブ媒体への進出に乗り出しました。もともと別の会社が運営していたウェブ媒体「湘南経済新聞」を事業譲受し、編集長を務め立て直すことに。その後現在も継続して「湘南経済新聞」の運営をされています。このようにローカルメディアに関わり続ける三浦さんだからこそ感じるローカルメディアの難しさと良さの両面があるのだそう。小さなコミュニティ内のメディアでも「取材力」を発揮し、さまざまなところに入り込むことができる一方で、ちゃんとしたメディアとして認知してもらうまでには地道な積み上げが必要で、短くない時間がかかってしまうとのこと。
地域に根差したお仕事をされている三浦さんですが、お仕事で築かれたコミュニティがプライベートを豊かにしてくれることもあるそうです。白旗神社でお子様の七五三の撮影をされる際、通された場所が普段は使うことのできない本殿だったり、お仕事でお世話になっているカメラマンの方に安心して撮影をお願いできたり、間違いのないお店の食事でお祝いができたりと、地元のつながりによって生活が彩られている様子が伺えました。
プライベートも仕事も藤沢一色の人生
また、昨年は藤沢の伝統ともいえる40歳になる大人が集うお祭り「ふじさわダブル成人式」の実行委員長も務められたとのこと。4年以上前から同級生と「何をやるか?」の話し合いをしていたが、コロナ禍を挟んでしまい話が止まってしまったところから、改めてコロナが明けてどたばたと準備を進めることになった際、藤沢内のコミュニティに強い三浦さんが中心に動くことに。
今回のイベントは大人になって薄くなってしまった学生時代の縁をつなぎなおす機会にしようと考えたそう。「出入り自由の気軽なフェス」を目指し、白旗神社を舞台に固すぎないラフなイベントとして開催し、成功させました。当事者としても素敵な思い出がたくさんできたとお話されていました。
過去のフリーペーパーを手にお話しいただいた時の様子
そんな活動をされている三浦さんが今の高校生を見て、うらやましく思う瞬間もあると本音をお話しされていました。三浦さんにとって高校時代は、〝早く大人になりたい〟という気持ちが先行してしまい、その瞬間を楽しみ切れなかったという後悔を語っていました。もっと高校時代の仲間と過ごす時間を大切にしていればとも思う一方、自分に向き合って執筆活動をしていた過去があるからこそ今につながっているとも考えているそう。
様々な経験をされている三浦さんから見た今回のイベントに出演する高校生は、舞台に出ることはもちろんですが、仲間と共にステージに向けて過ごせる時間そのものを大切にしてほしいという思いも打ち明けてくれました。高校3年間という時期を仲間とともに過ごした瞬間の尊さは、その瞬間が終わったあとにこそ強く感じるはずとお話してくださいました。
その一方で、大人になり広告に関して学んだり、地元の人と深く関わりを持ち、時間を過ごす中で〝青春の追体験〟をしているような感覚があるそう。三浦さんにとって青春は一つの目標を叶えるまでの挑戦の過程を仲間と共有できる貴重な瞬間なのではとも語ってくれました。これは何歳になっても、挑戦し続けている三浦さんならではの価値観なのではないでしょうか。
ここまで三浦さんの人生経験や今の生活の様子をご紹介してきましたが、最後に今回TPKに参加する高校生へのメッセ―ジをいただきました。
”仕事を通して、自分自身が社会において主役ではなく「脇役」のような意識のある人が多いと感じています。だけど、自分の人生を動かせる主役は自分自身だけです。高校時代から十代までは『根拠のない自信』で何かにチャレンジしてやり切ることができるラストチャンスだと思っています。そうやって何かを全力でやり切った体験があると、大人になったあと、限界の先でさらにもうひと踏ん張り頑張れる『本当の自信』という宝が得られると思います。ぜひ、学生の自由な時間を有意義に使って、遊びでもなんでも全力でチャレンジしてほしいです! 結果なんて、二の次ですよ〟
特集の最後に、NEKTON COWORKING代表や湘南経済新聞の編集長を務めるなど多岐にわたる分野のお仕事を通じて、地元の一員として関わりを持ち続ける三浦さんをご紹介させていただきました。今回お話を伺って、学生生活の時の思いをまっすぐ持ち続け、今もお仕事に繋げている姿が垣間見えて、今自分が抱えている思いに向き合うことで将来どんな大人になりたいかを想像することができるのかもしれないと感じました。
ここまで読んでいただいた特集はいかがでしたか。それぞれの形で藤沢に貢献する大人達がいて、この街ができている。そんな事が一部ではありますが見えてきたのではないでしょうか。そして、そんな大人達と高校生が混ざりあい、春を楽しむイベント〝THE POWER OF KOUKOUSEI 2024〟に皆さんもぜひ足をお運びください!
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