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特集|湘南発の「ひと・もの・こと」100
世界をけん引する技術が藤沢で誕生。グローバル企業が行うさまざまな地域活動にも注目

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湘南発→世界の「ひと・もの・こと」100

 INTRODUCTION 神奈川県・相模湾沿いの「湘南」は観光都市として広く知られる一方で、商業・農業・工業といった多様な事業が複層的に展開される全国的にも珍しいエリアです。ビジネスコンテストや創業イベントなども行われ、新たな事業アイデアをバックアップする体制の整った、起業家が生まれやすい街でもあります。10の大学・専門学校を擁する学園都市としても知られ、全国的にも珍しい社会実験の行われる未来都市としての側面も持ちます。本特集では、そんな湘南から世界に発信していく「ひと・もの・こと」を取り上げていきます。まちの魅力が地域をつくり、地域が新たな魅力を生み出す。この特集もまた、まちの魅力となれることを目指して。

世界をけん引する技術が藤沢で誕生。
グローバル企業が行うさまざまな地域活動にも注目

私たちの生活に欠くことのできないパソコン、スマートフォン、ゲーム機、クラウドなどの内部にあるフラッシュメモリーやハードディスクドライブ。その開発や量産で世界のトップレベルを走るのが「ウエスタンデジタル」です。世界中の50%のデータが、ウエスタンデジタルに関連する製品に保存されているともいわれています。そんなグローバル企業が藤沢市桐原町に広大な事業所を構えていることを知らない方も多いのでは…?

今回は、ウエスタンデジタル藤沢事業所を訪ねて、さまざまな話を聞きました。

ウエスタンデジタルの製品は、世界中の50%のデータに関わる

話を聞いたのは、コーポレートリアルエステート ダイレクターの齋藤法夫さん。齋藤さんが入社した30年ほど前は、まだ「IT」という言葉もありませんでしたが、「パソコン関係の分野は必ず伸びるはず」と考えてこの世界に飛び込みました。

齋藤さんはクリーンルームの設計や、各国での工場建設などさまざまな業務を経て、現在はコーポレートリアルエステートという、事業所の運営を担う部署でマネージメントを担当しています。

「事業所内のインフラ設備や空調、クリーンルーム、建物や生産現場の装置の維持管理や、社内のカフェテリアの運営、メールサービスなど事業所の操業と運用に関わることを統括しています。CSRを担当しているチームもあります。業務の幅が広く、必要となる知識も電気工学から環境保全、建築や水質大気汚染防止などの日本とグローバルの基準や法律など多種多様なので、さまざまなスキルを持ったメンバーたちと仕事をしています」

季節感を感じながら居心地良くスタッフが勤務できるように、ロビーには時節に応じてクリスマスツリーや正月飾りが。こうした細やかなことを担当するのも齋藤さんの部署。ウエスタンデジタルの本拠地はアメリカですが、世界中に事業所があるので、各国、各地域のカルチャーを大切にしようというマインドがあるのだといいます。

藤沢事業所では、ウエスタンデジタルの新製品を開発する役割を担っているという。海外の拠点と連携しながらウエスタンデジタルの新しい技術で製品を作るなど、商品を世界に提供するための拠点となっています。

現在、ハードディスクはヘリウムを充填(じゅうてん)したものが世界のデフォルトとなっていますが、その技術も藤沢で生まれたそうです。ウエスタンデジタルの製品の中には、藤沢発の技術を使った製品が数多くあるそうです。

「私自身も藤沢に長く住んでいる藤沢市民ですが、藤沢に住んでいる多くの皆さんに、ぜひこの街で世界をけん引する技術が生まれていることを知っていただけたらうれしいですね」

藤沢の社会の一員として、地域活動にも力を入れる

藤沢事業所ではCSR(corporate social responsibility/企業の社会的責任)活動にも力を入れています。その一つがビーチクリーン。藤沢市主催の「江の島ビーチクリーン」には、2006年頃からコロナ禍以前までは毎年参加していました。このイベントにはウエスタンデジタルをはじめ、藤沢の企業や藤沢に住む人々が大勢参加するといいます。こちらも齊藤さんの部署が中心となり、社員に声を掛けることで、毎年50人ほどの社員がビーチのゴミ拾いを行ってきました。

「ビーチクリーンは5月末の1年で最も良い季節の開催なのでとても気持ち良く、短い時間ですがとてもやりがいがあります。自分たちも藤沢の社会の一員なんだなと実感する時間でもありましたね。何年か前から、ビーチクリーンの後には地引網体験をしていますが、お子さんを連れて来る社員にとても人気です。地引網体験をやるようになってから、ビーチクリーンへの参加人数も増えました。お子さんを連れてくる社員にとても人気です。2019年の参加者は385人でした。地引網体験だけに参加する社員もいますが(笑)」

事業所周辺の清掃も3カ月に一度開催。昼休みに開催しているこの取り組みには、毎回70人近くの従業員が参加するそうです。コロナ禍では在宅勤務が主流になっていることから、事業所周辺の清掃の日には「自宅の周りのゴミ拾いをすること」を推奨しています。

「事業所の周りのゴミ拾いでは、タバコの吸い殻や空き缶などはもちろん、結構な大物を拾うこともあります。昼休みに行っているので、食後のエクササイズを兼ねて参加している社員も多いですね」

事業所に蓄えている非常食を、期限の切れる前に「フードバンクふじさわ」に寄付する取り組みも。2021年末に1万食ほどの非常食を寄付し、1月に市内のひとり親世帯に配布されたそうです。

子どもたちの声を励みに続ける教育活動。これからはさらに積極的に!

さまざまな地域活動を行う藤沢事業所では、教育関連の取り組みにも力を入れています。その一つが「図書館の雑誌スポンサー」。藤沢市図書館では、2015(平成27)年4月から、雑誌スポンサー制度を実施しています。雑誌の購入費を企業が負担し、その雑誌にスポンサー名を表示するもの。藤沢事業所は「日経パソコン」の雑誌スポンサーに2021年からなっています。藤沢市の図書館の「日経パソコン」にはウエスタンデジタルの社名シールが貼られています。

「こうした取り組みも私が在籍する部署のCSR担当の5人が担当しています。そのうち3人が藤沢市民ということもあり、アンテナを高く張って、いろいろな情報を収集してきてくれているんです」

藤沢市をはじめ神奈川県内の小学生に環境についてのワークショップを行う「環境出前授業」は2007(平成19)年からの取り組み。よく行うのが「地球に優しいカレーを皆で作ってみよう」という高学年向けのワークショップ。作るのは模型のカレーライスですが、材料調達から廃棄に至るまで大量のCO2を排出し、地球温暖化の原因になっていることを説明し、環境に優しいカレーライスを作るにはどうしたら良いかを考えていきます。

「毎回参加した子どもたちから感想をもらいます。『楽しみながら勉強することができた』『環境のことに興味を持ちました』など、子どもたちの声を励みに続けている活動です」

今後さらに教育関係の取り組みに力を入れていきたいと齊藤さんは話します。それは自身が藤沢に住み、子どもを育て、とても良い場所だと思っているから。

「私自身も20年以上藤沢に住んでいますが、海や自然が身近にあるところ、交通の便が良いところがとても気に入っています。子育てはほぼ終わりに近づいているところですが、子どもが小さなときには『藤沢の子育てのしやすさ』の恩恵を受けてきました」

齊藤さんは数年前にサーフィン教室に入会。初心者としてサーフィンを始めたという。「どんな人でも、何歳でも、新しいことに挑戦できる環境があるところも藤沢の良いところの一つ」だと考えていると言います。

「私たちウエスタンデジタルも藤沢の社会の一員として、藤沢の皆さんに向けてこれからさらにいろいろな情報を発信していければなと思っています。例えば、私たちが製造しているハードディスクなどは機械の中に入っているものなので、小さいお子さんたちは目にすることがないのかもしれません。でも私たちの生活のなかでとても大きな役割を持っていて、どんな働きをするかなどを小学生や中学生に伝えていきたいです。環境やSDGsについても伝える機会があればうれしいですね」

世界をけん引する技術を持つウエスタンデジタルと若い才能の出会いは、さまざまな化学反応を起こしそうです。

ウエスタンデジタル藤沢事業所(株式会社 HGSTジャパン)
〒252-0888 神奈川県藤沢市桐原町1
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