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鎌倉の「ミルクホール」が営業再開-創業時の建物を忠実に再生

創業当時の雰囲気を忠実に再生した店内には、ゆったりとした空気が流れる

創業当時の雰囲気を忠実に再生した店内には、ゆったりとした空気が流れる

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 老朽化による改築のため昨年7月から休業していた鎌倉の老舗喫茶「ミルクホール」(鎌倉市小町2、TEL 0467-22-1179)が12月11日、約5カ月ぶりに営業を再開した。

新たに設けられた洗い出しの趣あるテラス

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 1972(昭和47)年、自宅車庫を改装して開いた彫金アクセサリーとアンティークの店「フルハウス」を前身に、オーナーである磯見藩(まもる)さん(60)の父が経営していた和洋裁教室のスペースを改装し、1976(昭和51)年にオープンした同店。店内を大正から昭和の日本で作られた洋風家具や小物でしつらえ、「鎌倉のレトロでしゃれた喫茶店」として幅広い世代に親しまれ、鎌倉らしい徒然の話題をつづったフリーペーパー「ミルクホールタイムス」の発行でも知られている。

 今回の改築は、37年前に「土台から何から何まで自分たちで手作り」した建物を一度解体し、老朽化した部分に修復を加え、間取りや寸法を限りなく忠実に再生したもの。作り直した土台に柱を立て、壁にしっくいを塗り、外した窓やドアをはめ直し、床材や壁板などの大半を再利用して建て直した。陽気のいい季節に利用できるような「洗い出し」のテラスも新たに設けた。店舗面積は72平方メートルで、席数は60席。

 休業前と変わりなく提供する主なメニューは、「ブレンド」(ピーナツ付き)、「ダージリン」、「梅こぶ茶」(せんべい付き、以上600円)、「ナチュラルチーズケーキ」(750円)などの喫茶メニューのほか、「ハヤシライス」(1,250円)などの食事メニューを用意する。

 磯見さんは「外の明るい場所から、店内に一歩入って感じる異文化的な時間と空間を楽しんでほしい」と話す。「昔と変わらない空間を再生したが、そこに宿っていた空気感は長い年月をかけて育まれたもの。自分でこの店ができるのは、あと10年か20年かもしれないが、この場所が50年、100年と続いて子や孫の世代に引き継がれていけば」とも。

 営業時間は12時~20時。水曜定休。期間限定ギャラリーや貸し切り小パーティーなどにも対応する。

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